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特集 プライマリ・ケアのための—ポリファーマシー「超」整理法 ポリファーマシーの基本を整理する
ポリファーマシーの原因その2—患者要因から見えてくるもの
著者: 野々上智1
所属機関: 1こさか家庭医療クリニック
ページ範囲:P.2108 - P.2111
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◎高齢者では年齢層が上昇すればするほどポリファーマシーの割合は増える.
◎加齢に関わるさまざまな因子が複雑に絡み合って発症するさまざまな症候(認知機能低下・せん妄・うつ状態・転倒・栄養障害・排尿障害・不眠・慢性めまいなど)を「老年症候群」といい,ポリファーマシーや薬剤の有害事象につながりやすい.
◎慢性疾患各々が病態生理学的に関連する・しないにかかわらず併存していて,診療の中心となる疾患を設定しがたい状態を「マルチモビディティ(multimorbidity,多疾患併存)」と呼び,一般的な診療ガイドライン通りに治療を行うとポリファーマシーにつながるので注意が必要である.
◎高齢者では年齢層が上昇すればするほどポリファーマシーの割合は増える.
◎加齢に関わるさまざまな因子が複雑に絡み合って発症するさまざまな症候(認知機能低下・せん妄・うつ状態・転倒・栄養障害・排尿障害・不眠・慢性めまいなど)を「老年症候群」といい,ポリファーマシーや薬剤の有害事象につながりやすい.
◎慢性疾患各々が病態生理学的に関連する・しないにかかわらず併存していて,診療の中心となる疾患を設定しがたい状態を「マルチモビディティ(multimorbidity,多疾患併存)」と呼び,一般的な診療ガイドライン通りに治療を行うとポリファーマシーにつながるので注意が必要である.
参考文献
1)Quto DM, et al:Changes in prescription and over-the-counter medication and dietary supplement use among older adults in the United States, 2005 vs 2011. JAMA Intern Med 176:473-482, 2016
2)Hovstadius B, et al:Dispensed drugs and multiple medications in the Swedish population:An individual-based register study. BMC Clin Pharmacol 9:11,2009
3)吉田英人:ポリファーマシーで困ったら一番はじめに読む本,じほう,2018
4)Boyd CM, et al:Clinical practice guidelines and quality of care for older patients with multiple comorbid diseases:Implications for pay for performance. JAMA 294:716-724, 2005
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