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特集 抗血栓療法のジレンマ—予防すべきは血栓か,出血か?
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著者: 上妻謙1
所属機関: 1帝京大学医学部内科学講座・循環器内科
ページ範囲:P.199 - P.199
文献購入ページに移動抗血栓療法は抗血小板療法と抗凝固療法に分けられる.前者は文字通り,抗血小板薬を用いて血小板の凝集を抑制するもので,主として動脈系を中心としたアテローム血栓症の予防に有効とされている.一方,後者は抗凝固薬によって血液の凝固因子を阻害することで,赤血球やフィブリンによる大きな血栓の凝集を抑制するもので,主に流速の遅い静脈系,左房などの血栓塞栓症の予防に有効と言われてきた.しかし近年,こうした概念を覆すような臨床試験の結果が次々と発表され,今までの血栓に対する考え方を見直す必要が出てきている.
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