文献詳細
文献概要
特集 TPOで読み解く心電図 背景から考える
—今一度,基本に立ち返る②—急性心筋梗塞の局在を心電図から推測する
著者: 根本尚彦1
所属機関: 1SUBARU健康保険組合太田記念病院循環器内科
ページ範囲:P.466 - P.469
文献購入ページに移動Point
◎ST上昇は急性心筋梗塞の局在部位と一致するが,ST低下にはST上昇の鏡面像としての変化と心内膜下の虚血としての変化があり,必ずしも局在部位と一致しない.
◎冠動脈疾患にはさまざまなパターンがあり,局在部位を推測する際には解剖と病態をよく理解する必要がある.
◎ST低下をきたしている誘導数が多い場合,aVR誘導におけるST上昇は,広範囲の心筋虚血を反映している.
◎ST上昇は急性心筋梗塞の局在部位と一致するが,ST低下にはST上昇の鏡面像としての変化と心内膜下の虚血としての変化があり,必ずしも局在部位と一致しない.
◎冠動脈疾患にはさまざまなパターンがあり,局在部位を推測する際には解剖と病態をよく理解する必要がある.
◎ST低下をきたしている誘導数が多い場合,aVR誘導におけるST上昇は,広範囲の心筋虚血を反映している.
参考文献
1)Mirvis DM:Physiologic bases for anterior ST segment depression in patients with acute inferior wall myocardial infarction. Am Heart J 116:1308-1322, 1988
2)D'Ascenzo F, et al:Prevalence and non-invasive predictors of left main or three-vessel coronary disease;Evidence from a collaborative international meta-analysis including 22 740 patients. Heart 98:914-919, 2012
掲載誌情報