icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina56巻7号

2019年06月発行

文献概要

特集 抗菌薬をアップデートせよ!—耐性菌に立ち向かう! 適正化の手法から新薬の使い分けまで 系統別アップデート② 臓器別感染症治療戦略をアップデートせよ!

心臓感染症(感染性心内膜炎)をアップデートせよ

著者: 馳亮太1

所属機関: 1成田赤十字病院感染症科

ページ範囲:P.1062 - P.1068

文献購入ページに移動
Point
◎感染性心内膜炎(IE)に対する抗菌薬治療で重要なことは,起因菌に対して最適な抗菌薬を十分な量で,十分な期間投与することである.
◎黄色ブドウ球菌が原因の自然弁IEに対するゲンタマイシン併用は推奨されなくなった.
◎ペニシリン感性の腸球菌に対する新たな治療選択肢として,アンピシリンとセフトリアキソンを併用するダブルβラクタム療法が地位を確立してきている.
◎経口抗菌薬へのスイッチをテーマとした研究も進んでいるが,日本国内の診療において積極的な活用を支持するほどのエビデンスは揃っていない.

参考文献

1)Baddour LM, et al:Infective endocarditis in adults;Diagnosis, antimicrobial therapy, and management of complications;A scientific statement for healthcare professionals from the American Heart Association. Circulation 132:1435-1486, 2015
2)Habib G, et al:2015 ESC Guidelines for the management of infective endocarditis;The task force for the management of infective endocarditis of the European Society of Cardiology(ESC). Endorsed by:European Association for Cardio-Thoracic Surgery(EACTS), the European Association of Nuclear Medicine(EANM). Eur Heart J 36:3075-3128, 2015
3)日本循環器学会,他:感染性心内膜炎の予防と治療に関するガイドライン(2017年改訂版) http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2017_nakatani_h.pdf
4)Iversen K, et al:Partial oral versus intravenous antibiotic treatment of endocarditis. N Engl J Med 380:415-424, 2019

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?