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文献詳細

雑誌文献

medicina56巻8号

2019年07月発行

文献概要

特集 一歩踏み込んだ—内科エマージェンシーのトリセツ 内科外来に来るコンサルトが必要な疾患

高齢者の呼吸困難—他施設が管理している関節リウマチの患者が来院したらどう対応・連携する?

著者: 細沼雅弘1 矢嶋宣幸1

所属機関: 1昭和大学リウマチ・膠原病内科

ページ範囲:P.1272 - P.1275

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Point
◎関節リウマチ患者が呼吸困難を訴え,両側性びまん性のすりガラス陰影を伴う場合,ニューモシスチス肺炎を鑑別に含めた集中治療が必要となる.
◎関節リウマチ患者でIL-6阻害薬を投与されている場合,CRP上昇や発熱が抑制されるため注意する.
◎既存の肺疾患により肺胞構造が保たれていない部位や,免疫抑制により炎症細胞浸潤が抑えられるとCT画像が典型的な所見を呈さないことがある.
◎関節リウマチ患者の感染症一次予防に,肺炎球菌・インフルエンザワクチンに加え,ニューモシスチス肺炎予防が有用である.

参考文献

1)Harigai M, et al:Pneumocystis pneumonia associated with infliximab in Japan. N Engl J Med 357:1874-1876, 2007
2)Shimada K, et al:Differences in clinical Pneumocystis pneumonia in rheumatoid arthritis and other connective tissue diseases suggesting a rheumatoid-specific interstitial lung injury spectrum. Clin Rheumatol 37:2269-2274, 2018
3)Katsuyama T, et al:Prophylaxis for Pneumocystis pneumonia in patients with rheumatoid arthritis treated with biologics, based on risk factors found in a retrospective study. Arthritis Res Ther 16:R43, 2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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