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文献詳細

雑誌文献

medicina57巻1号

2020年01月発行

文献概要

特集 今の流れに乗り遅れない!—プライマリ・ケアでの呼吸器疾患の診かた・薬の使いかた 気管支喘息とCOPD診療の「今」

COPD増悪への対応

著者: 田辺直也1

所属機関: 1京都大学大学院医学研究科呼吸器内科学

ページ範囲:P.110 - P.113

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Point
◎COPD増悪は「気道感染をきっかけに喀痰の増加,膿性化,呼吸困難増強などの症状が安定期の変動を超えて続き,短時間作用型気管支拡張薬の吸入,ステロイドや抗菌薬などの追加治療を要する状況」と定義される.
◎増悪時には,短時間作用型β2刺激薬による気管支拡張薬の追加治療を行ったうえで,抗菌薬や全身性ステロイドを必要に応じて使用する.
◎低酸素血症を認める際には,動脈血ガス分析を行い,pHの低下やPaCO2上昇の有無を確認する.
◎COPDの増悪時における補助換気療法の第1選択は非侵襲的陽圧換気(NPPV)である.増悪時の高流量鼻カニュラ酸素療法の位置づけについては更なる検討が望まれる.

参考文献

1)日本呼吸器学会COPDガイドライン第5版作成委員会(編):COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン2018(第5版),メディカルレビュー社,2018
2)Leuppi JD, et al:Short-term vs conventional glucocorticoid therapy in acute exacerbations of chronic obstructive pulmonary disease;The REDUCE randomized clinical trial. JAMA 309:2223-2231, 2013
3)Sun J, et al:High flow nasal cannula oxygen therapy versus non-invasive ventilation for chronic obstructive pulmonary disease with acute-moderate hypercapnic respiratory failure;An observational cohort study. Int J Chron Obstruct Pulmon Dis 14:1229-1237, 2019

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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