文献詳細
特集 皮疹はこう見る,こう表現する
基本の発疹を理解する
文献概要
▶定義
皮膚面と同高で平坦な発疹を斑(macule,patch)と称する.斑の変化は色調の変化のみであるが,圧迫により色調が消褪する斑を紅斑(erythema)という(図1).
「圧迫により消褪」に加え「炎症性・可逆性」という属性を条件にすることがある1).その場合,後者を満たさない,即ち「非炎症性・不可逆性」の血管拡張による斑状病変は,「毛細血管拡張(telangiectasia)」1)(あるいは「非炎症性紅斑」2))として区別される.
皮膚面と同高で平坦な発疹を斑(macule,patch)と称する.斑の変化は色調の変化のみであるが,圧迫により色調が消褪する斑を紅斑(erythema)という(図1).
「圧迫により消褪」に加え「炎症性・可逆性」という属性を条件にすることがある1).その場合,後者を満たさない,即ち「非炎症性・不可逆性」の血管拡張による斑状病変は,「毛細血管拡張(telangiectasia)」1)(あるいは「非炎症性紅斑」2))として区別される.
参考文献
1)西山茂夫:顔に蝶型の紅斑を生じる疾患.皮病診療35(増):1-10, 2013
2)三橋善比古:皮疹のみかた.J Visual Drmatol 13:358-361, 2014
3)北村包彦,川村太郎:小皮膚科学,第9版,金原出版,1973
4)西山茂夫:紅斑erythemaを生じる疾患.皮病診療26(増):1, 2004
5)清寺 眞:発疹と皮疹について.山村雄一,他(編):現代皮膚科学体系1,pp29-76, 中山書店,1985
6)衛藤 光:丘疹をみたとき.J Visual Drmatol 13:438-442, 2014
7)水川良子:紅斑とは—多彩な臨床症状から.MB Derma 268:29-34, 2018
掲載誌情報