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文献詳細

雑誌文献

medicina57巻11号

2020年10月発行

文献概要

特集 皮疹はこう見る,こう表現する よく見る皮膚疾患を発疹レベルで理解する 〈血管・血流障害〉

凍瘡

著者: 壽順久1

所属機関: 1大阪大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.1888 - P.1889

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▶疾患の概要
 いわゆる“しもやけ”である.気温5℃前後で,日内気温差が大きい時に生じやすい.寒冷曝露に対する末梢循環機能異常に基づく物理的皮膚血管障害と考えられているが,血管自体の形態的異常はない.繰り返す寒冷刺激により,小動静脈がうっ血し,紅斑,発赤,腫脹,時に水疱,びらん,潰瘍といった臨床像を呈する.瘙痒が主な症状であるが,時に疼痛を伴うこともある.温もることにより瘙痒は増強する.循環障害の起こりやすい,手指,足趾,耳朶,頰部などに好発し,幼児・学童,女性,高齢者に多い.しばしば両親に凍瘡の既往があり,遺伝的素因の関与が疑われる.

参考文献

1)林 伸和:凍瘡.玉置邦彦(総編集):最新皮膚科学大系16,環境因子による皮膚障害.p222,中山書店,2003
2)塚本克彦:凍瘡.渡辺晋一・古川福実(編):皮膚疾患最新の治療2017-2018.p112,南江堂,2017
3)石川 治:Pernioとchilblain lupus. MB Derma 57:17-22, 2002
4)Whitman PA, Crane JS:Pernio(Chilblains). StatPearls[Internet], StatPearls Publishing, Treasure Island(FL), 2020

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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