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文献詳細

雑誌文献

medicina57巻11号

2020年10月発行

文献概要

特集 皮疹はこう見る,こう表現する よく見る皮膚疾患を発疹レベルで理解する 〈水疱症・膿疱症〉

水疱性類天疱瘡

著者: 山上淳1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部皮膚科

ページ範囲:P.1890 - P.1891

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▶疾患の概要
 水疱性類天疱瘡(bullous pemphigoid;BP)は,全身の皮膚に水疱と紅斑を生じる自己免疫性水疱症である.国指定難病で,難病情報センターによると患者の約半数が75歳以上,80%以上が60歳以上と高齢者に多く見られる.口腔などの粘膜に水疱・びらんを生じることもある.原因は,表皮基底層の角化細胞と基底板との接着に重要なヘミデスモゾームを構成するBP180(17型コラーゲン)およびBP230に対するIgG型の自己抗体である.なぜ患者体内で自己抗体が産生されるようになるのかは,いまだ明らかにされていない.

参考文献

1)氏家英之,他:類天疱瘡(後天性表皮水疱症を含む)診療ガイドライン.日皮会誌 127:1483-1521, 2017
2)Izumi K, et al:Autoantibody profile differentiates between inflammatory and noninflammatory bullous pemphigoid. J Invest Dermatol 136:2201-2210, 2016

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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