文献詳細
特集 皮疹はこう見る,こう表現する
よく見る皮膚疾患を発疹レベルで理解する 〈膠原病および類似疾患〉
文献概要
▶疾患の概要
肉芽腫は,病原微生物の侵入や異物の迷入に際して生じる生体防御機能の1つとして形成される.サルコイドーシスは,病態の全容はいまだ明らかにされていないが,全身の諸臓器に乾酪壊死を伴わない類上皮細胞肉芽腫を認める疾患である.
サルコイドーシスの罹患臓器として,皮膚は胸郭内,リンパ節,眼に次いで頻度が高く,発見の契機となる自覚症状のなかでは眼病変に次いで多い1).ただし,いずれの臓器病変においても自然軽快や増悪があることに加え,それぞれの臓器病変が必ずしも同時に出現するわけではなく,異時性に現れることもサルコイドーシスの特徴の1つである.このため,臨床経過は多様である.
肉芽腫は,病原微生物の侵入や異物の迷入に際して生じる生体防御機能の1つとして形成される.サルコイドーシスは,病態の全容はいまだ明らかにされていないが,全身の諸臓器に乾酪壊死を伴わない類上皮細胞肉芽腫を認める疾患である.
サルコイドーシスの罹患臓器として,皮膚は胸郭内,リンパ節,眼に次いで頻度が高く,発見の契機となる自覚症状のなかでは眼病変に次いで多い1).ただし,いずれの臓器病変においても自然軽快や増悪があることに加え,それぞれの臓器病変が必ずしも同時に出現するわけではなく,異時性に現れることもサルコイドーシスの特徴の1つである.このため,臨床経過は多様である.
参考文献
1)平賀洋明:第8回全国サルコイドーシス実態調査成績.日サ学会誌13:3-8, 1994
2)岡本祐之 責任編集:サルコイドーシスの皮膚病変を知る.Visual Dermatol 2:317-375, 2003
3)福代良一,仁木富三雄:皮膚科からみたサルコイドーシス.皮膚臨床2:730-741, 1960
4)福代良一:サルコイドーシス.久木田淳,他(編):現代皮膚科学大系18全身疾患と皮膚病変,pp277-357,中山書店,1984
5)Okamoto H, et al:Sarcoidosis of the skin;A clinical study of fifty cases. Proc 7th Korea-Japan Joint Meeting Dermatology, pp709-712, 1991
6)Okamoto H, et al:Erythema nodosum-like eruption in sarcoidosis. Clin Exp Dermatol 19:507-510, 1994
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