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特集 皮疹はこう見る,こう表現する よく見る皮膚疾患を発疹レベルで理解する 〈膠原病および類似疾患〉
サルコイドーシス
著者: 松田智子1 神戸直智2
所属機関: 1関西医科大学皮膚科 2京都大学大学院医学研究科皮膚科学
ページ範囲:P.1904 - P.1905
文献購入ページに移動肉芽腫は,病原微生物の侵入や異物の迷入に際して生じる生体防御機能の1つとして形成される.サルコイドーシスは,病態の全容はいまだ明らかにされていないが,全身の諸臓器に乾酪壊死を伴わない類上皮細胞肉芽腫を認める疾患である.
サルコイドーシスの罹患臓器として,皮膚は胸郭内,リンパ節,眼に次いで頻度が高く,発見の契機となる自覚症状のなかでは眼病変に次いで多い1).ただし,いずれの臓器病変においても自然軽快や増悪があることに加え,それぞれの臓器病変が必ずしも同時に出現するわけではなく,異時性に現れることもサルコイドーシスの特徴の1つである.このため,臨床経過は多様である.
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