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文献詳細

雑誌文献

medicina57巻11号

2020年10月発行

特集 皮疹はこう見る,こう表現する

よく見る皮膚疾患を発疹レベルで理解する 〈ウイルス感染症〉

尋常性疣贅

著者: 川瀬正昭1

所属機関: 1千葉愛友会記念病院皮膚科

ページ範囲:P.1914 - P.1916

文献概要

▶疾患の概要
 いぼ(疣贅)は正式にはウイルス性疣贅といい,ヒト乳頭腫ウイルス(human papillomavirus:HPV)が表皮幹細胞に感染して生じる良性腫瘍である.HPVは健常皮膚に感染しえず,微小外傷を通して初めて皮膚に侵入し,表皮深部に存在する幹細胞に感染すると考えられている1).感染様式としてヒトからヒトへの直接感染,器具などを介した間接的な感染経路や搔破行為に伴う自家接種がある.潜伏期間は数週〜数年と一定しないが,通常1〜6カ月,平均3カ月である.

参考文献

1)江川清文(編著):カラーアトラス いぼ治療考-いぼ/コンジローマ/みずいぼ,p8,医歯薬出版,2005
2)川瀬正昭:【皮膚科医のための感染症最新マニュアル】イボウイルスの診断と治療.MB Derma. 183:1-11, 2011
3)川瀬正昭:【皮膚科で診る感染症のすべて】いぼウイルス(HPV)感染症のすべて.MB Derma. 242:39-51, 2016
4)川瀬正昭:【理路整然 体系化ダーモスコピー】各論(その他の疾患)感染性疾患.MB Derma 223:129-138, 2014
5)川瀬正昭:【実践!皮膚外科小手術・皮弁術アトラス】難治性疣贅に対するいぼ剝ぎ法の効果と実際.MB Derma 288:49-56, 2019
6)川瀬正昭:【Common disease鑑別マニュアル「初診に帰って考えよう」】感染症 尋常性疣贅「いぼにもいろいろ」.MB Derma 208:45-55, 2013
7)江川清文:疣贅[いぼ]のみかた,治療のしかた,pp50-55,学研メディカル秀潤社,2017

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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