文献詳細
特集 皮疹はこう見る,こう表現する
よく見る皮膚疾患を発疹レベルで理解する 〈悪性腫瘍〉
文献概要
▶疾患の概要
〈有棘細胞癌とは〉
皮膚は体表から順に表皮,真皮,皮下組織の順に構成され,表皮はさらに角層,顆粒層,有棘層,基底層の4層に分けられる.このうち有棘細胞癌は表皮有棘層の角化細胞(ケラチノサイト)から発生する癌であり,英語ではsquamous cell carcinoma(SCC)と表記される.他臓器の重層扁平上皮から生じる悪性腫瘍は扁平上皮癌と呼称されるが,有棘細胞癌とはほぼ同義語と考えてよい.有棘細胞癌の中で表皮内癌の状態をSCCin situ と呼び,日光角化症(actinic keratosis:AK)やBowen病はSCC in situ の疾患である.
〈有棘細胞癌とは〉
皮膚は体表から順に表皮,真皮,皮下組織の順に構成され,表皮はさらに角層,顆粒層,有棘層,基底層の4層に分けられる.このうち有棘細胞癌は表皮有棘層の角化細胞(ケラチノサイト)から発生する癌であり,英語ではsquamous cell carcinoma(SCC)と表記される.他臓器の重層扁平上皮から生じる悪性腫瘍は扁平上皮癌と呼称されるが,有棘細胞癌とはほぼ同義語と考えてよい.有棘細胞癌の中で表皮内癌の状態をSCC
参考文献
1)梅林芳弘:有棘細胞癌の診断と治療の変遷—診断・治療の変遷と今後の展望:概論.日本臨牀増刊号 皮膚悪性腫瘍.pp417-422,日本臨牀社,2013
2)石原和之:統計調査よりみた紫外線と皮膚がん,紫外線の皮膚障害とその対策.Biotherapy 19:411-416, 2005
3)錦織千佳子:有棘細胞癌の危険因子—生活習慣と環境因子.日本臨床増刊号 皮膚悪性腫瘍.pp436-440,日本臨床社,2013
4)石井良征,他:有棘細胞癌およびボーエン病の全国調査.Skin Cancer 28:195-204, 2013
5)渡辺晋一:Bowen病の原因・検査・診断:概論.日本臨牀増刊号 皮膚悪性腫瘍.pp543-548,日本臨牀社,2013
6)藤澤康弘,大塚藤男:皮膚悪性腫瘍の疫学調査—日本と外国の国際比較.日本臨床増刊号 皮膚悪性腫瘍.pp7-12,日本臨牀社,2013
7)斎田俊明:日光角化症の診断と治療.Skin Cancer 25:214-231, 2010
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