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特集 皮疹はこう見る,こう表現する よく見る皮膚疾患を発疹レベルで理解する 〈悪性腫瘍〉
基底細胞癌
著者: 岸晶子1
所属機関: 1虎の門病院皮膚科
ページ範囲:P.1958 - P.1959
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基底細胞癌(basal cell carcinoma:BCC)は,毛芽細胞に分化した腫瘍細胞で構成される悪性腫瘍である.本邦で最も頻度の高い皮膚悪性腫瘍で,転移はきわめて稀だが局所破壊傾向は強く,70歳以上の高齢者に多い.PTCH1 遺伝子の変異を特徴とし基底細胞母斑症候群患者に多発する.臨床像は結節型,表在型,斑状強皮症型に大別される.結節型が最も頻度が高く,顔面,特に正中付近の鼻,下眼瞼,上口唇に多く見られる.次に多いのは表在型で,体幹に好発する.
基底細胞癌(basal cell carcinoma:BCC)は,毛芽細胞に分化した腫瘍細胞で構成される悪性腫瘍である.本邦で最も頻度の高い皮膚悪性腫瘍で,転移はきわめて稀だが局所破壊傾向は強く,70歳以上の高齢者に多い.
参考文献
1)田中 勝:黒い皮膚腫瘍の鑑別—メラノーマを見逃さないために—.日外科系連会誌36:583-588, 2011
2)斎田俊明:どういうときに皮膚がんを疑うか?.斎田俊明,他(編):1冊でわかる皮膚がん,pp 2-15,文光堂,2011
3)今山修平:基底細胞癌の特異性.Visual Dermatol 3:1122-1127, 2004
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