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文献詳細

雑誌文献

medicina57巻13号

2020年12月発行

文献概要

特集 プライマリ・ケアにおける神経症候へのアプローチ 各論(症状編)

めまいの診かた—危険なめまい,頻度の高いめまいの鑑別ポイント

著者: 城倉健1

所属機関: 1横浜市立脳卒中・神経脊椎センター脳神経内科

ページ範囲:P.2262 - P.2267

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Point
◎危険な中枢性めまいを鑑別するためには,めまい以外の神経症候(眼球運動障害,構音障害,麻痺,感覚障害,運動失調)を探す.
◎頻度の高い末梢性めまいを鑑別するためには,眼振(Dix-Hallpike testで誘発される回旋性眼振,supine head-roll testで誘発される方向交代性眼振,自発性に出現している方向固定性水平性眼振)に注目する.
◎中枢性めまいでしか出現しない眼振(注視誘発眼振,自発性の垂直性眼振や回旋性眼振)もめまいの鑑別に役立つ.

参考文献

1)学会のあり方委員会:急性期めまいの診療フローチャート.Equilibrium Res 78:607-610, 2019
2)城倉 健:めまい診療シンプルアプローチ.医学書院,2013
3)Kattah JC, et al:HINTS to diagnose stroke in the acute vestibular syndrome;Three-step bedside oculomotor examination more sensitive than early MRI diffusion-weighted imaging. Stroke 40:3504-3510, 2019
4)新藤 晋:「めまい=画像検査」になっていませんか?中枢性めまい診断におけるHINTSの重要性と施行上のピットフォール.総合診療27:1338-1344, 2017
5)山田晋一郎,他:急性のめまいで発症する脳梗塞の初診時診断精度向上の試み:「めまいテンプレート」の有用性.脳卒中35:79-85, 2013
6)Johkura K, et al:Differential diagnosis of apogeotropic positional nystagmus in the emergency room. J Neurol Sci 400:180-181, 2019
7)Oppenheim C, et al:False-negative diffusion-weighted MR findings in acute ischemic stroke. AJNR Am J Neuroradiol 21:1434-1440, 2000

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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