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文献詳細

雑誌文献

medicina57巻13号

2020年12月発行

文献概要

特集 プライマリ・ケアにおける神経症候へのアプローチ 各論(症状編)

呼吸困難の診かた—呼吸困難をきたす神経疾患の鑑別ポイント

著者: 清水俊夫1

所属機関: 1東京都立神経病院脳神経内科

ページ範囲:P.2304 - P.2306

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Point
◎神経疾患における呼吸障害は,さまざまな病巣が原因で起こる.特に呼吸中枢の障害による症状と横隔神経・横隔膜の障害による症状は異なることを理解する.
◎呼吸障害の評価法は,病歴・症状・理学所見のほか,外来診察室でできる検査としては経皮動脈血酸素飽和度,努力肺活量,咳嗽最大流量,最大呼気流量,呼気終末二酸化炭素分圧などである.
◎Guillain-Barré症候群は入院後呼吸モニターが必須である.筋萎縮性側索硬化症では,努力肺活量や終夜酸素飽和度測定が非侵襲的呼吸療法導入の目安になる.多系統萎縮症では,声帯麻痺などによる上気道閉塞に留意する.

参考文献

1)Bolton CF, et al:Neurology of Breathing. Butterworth Heinemann, Phyladelphia, 2004
2)Gruis KL, Lechtzin N:Respiratory therapies for amyotrophic lateral sclerosis;A primer. Muscle Nerve 46:313-331, 2012
3)日本神経学会(監):筋萎縮性側索硬化症診療ガイドライン2013.南江堂,2013
4)日本神経学会(監):ギラン・バレー症候群,フィッシャー症候群診療ガイドライン2013.南江堂,2013
5)日本神経学会・厚生労働省「運動失調症の医療基盤に関する調査研究班」(監):脊髄小脳変性症・多系統萎縮症診療ガイドライン2018.南江堂,2018

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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