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文献詳細

雑誌文献

medicina57巻13号

2020年12月発行

文献概要

書評

—岡 秀昭・川村隆之・西田裕介・山下裕敬 著—感染症プラチナ流コンサルト

著者: 伊東直哉1

所属機関: 1愛知県がんセンター感染症内科

ページ範囲:P.2307 - P.2307

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 私が岡先生を尊敬する理由の一つに岡先生が素晴らしい教育者であるということがあります.岡先生は,自身が長い修行期間を経たのだからといって,教え子にも同じ期間の修行を要求するタイプの医師ではありません.
 さて,感染症科にご相談いただく症例のなかには,発熱に対して必要な培養検査のみならずアセスメント不在で抗菌薬が処方されているケースがわんさかあります.少しでも臨床感染症を勉強したことのある人にとっては,こういったプラクティスが間違いであることは明白です.しかし,こういった症例に対して正論を相手にゴリ押しすれば,面倒なやつだとレッテルを貼られ,コンサルトが来なくなり,感染症科はいずれ沈没してしまうでしょう.私自身もそういったケースの主治医に対してネガティブな感情をぶつけてしまったことがありました.しかし,現在では長期間および頻回に同様のケースに曝露された結果,耐性機序を獲得しネガティブな感情は排泄ポンプですぐに排除され,日々の表情筋のトレーニングで感情を抑えた顔を保持することができるようになりました.とはいえ,私が“悟り”を開くまでにはある程度の期間が必要であったのは事実であり,そこに至るまでにいくつものトラブルがありました.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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