文献詳細
書評
—岡 秀昭・川村隆之・西田裕介・山下裕敬 著—感染症プラチナ流コンサルト フリーアクセス
著者: 伊東直哉1
所属機関: 1愛知県がんセンター感染症内科
ページ範囲:P.2307 - P.2307
文献概要
さて,感染症科にご相談いただく症例のなかには,発熱に対して必要な培養検査のみならずアセスメント不在で抗菌薬が処方されているケースがわんさかあります.少しでも臨床感染症を勉強したことのある人にとっては,こういったプラクティスが間違いであることは明白です.しかし,こういった症例に対して正論を相手にゴリ押しすれば,面倒なやつだとレッテルを貼られ,コンサルトが来なくなり,感染症科はいずれ沈没してしまうでしょう.私自身もそういったケースの主治医に対してネガティブな感情をぶつけてしまったことがありました.しかし,現在では長期間および頻回に同様のケースに曝露された結果,耐性機序を獲得しネガティブな感情は排泄ポンプですぐに排除され,日々の表情筋のトレーニングで感情を抑えた顔を保持することができるようになりました.とはいえ,私が“悟り”を開くまでにはある程度の期間が必要であったのは事実であり,そこに至るまでにいくつものトラブルがありました.
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