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文献詳細

雑誌文献

medicina57巻13号

2020年12月発行

特集 プライマリ・ケアにおける神経症候へのアプローチ

各論(疾患編)

髄膜炎・脳炎を疑う神経症候とその対処法—どの髄膜刺激徴候を確認すべきか

著者: 亀井聡1

所属機関: 1上尾中央総合病院 神経感染症センター

ページ範囲:P.2318 - P.2321

文献概要

Point
◎髄膜炎や脳炎は,初期治療が患者の転帰に大きく影響する緊急対応疾患である.
◎髄膜炎では,基本的に発熱に髄膜刺激症状である頭痛や悪心・嘔吐を呈する.
◎脳炎では,基本的に発熱に精神症状・意識障害・不随意運動・痙攣など脳症状を呈する.髄膜炎を伴っている場合には,これに髄膜刺激症状が加わる.
◎髄膜刺激徴候として,項部硬直,Kernig徴候,Brudzinski徴候を評価する.
◎症状と発症経過から髄膜炎や脳炎(髄膜脳炎)を想定し,神経所見を確認し,手順に従って検査を行う.
◎神経放射線検査が迅速に施行できない場合には,治療を開始する.

参考文献

1)日本神経学会,他(監),細菌性髄膜炎診療ガイドライン2014作成委員会(作成委員会委員長 亀井 聡):細菌性髄膜炎診療ガイドライン2014.南江堂,pp 1-123, 2014
2)葛目大輔,他:無菌性髄膜炎におけるJolt accentuation of headacheの意義.臨床神経59:596-599, 2019
3)Kamei S, Takasu T:Nationwide survey of the annual prevalence of viral and other neurological infections in Japanese inpatients. Intern Med 39:894-900, 2000
4)日本神経感染症学会,他(監),単純ヘルペス脳炎診療ガイドライン2017作成委員会(作成委員会委員長 亀井 聡):単純ヘルペス脳炎診療ガイドライン2017.南江堂,pp 1-100, 2017
5)亀井 聡:未来へつなぐ神経治療学.自己免疫性脳炎の発展,神経治療学,2020(印刷中)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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