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特集 臨床に役立つ解剖・生理学
扉
著者: 植西憲達1
所属機関: 1藤田医科大学病院救急総合内科
ページ範囲:P.199 - P.199
文献購入ページに移動 日常診療の現場では,必ずしも臨床研究で明確な有効性を示したエビデンスがある状況ばかりではありません.臨床研究では扱えない稀な患者では多くの場合そうですし,よく見る疾患でも個別の問題すべてにエビデンスがあることはありません.それでも何らかの介入の決断を下さなければいけないのが臨床医です.そういった場合に解剖学,生理学,薬理学……などの基礎医学の知識に立ち返り,そこに私たちの決断の根拠を求めることが多々あります.
例えば,アナフィラキーショックの患者がいるとしましょう.エピネフリンを投与しますか? なぜですか? それはアナフィラキシーショックの病態生理を知っているからです.血管拡張や気道攣縮を改善させねばならないからです.エピネフリンが効果があるということを示したランダム化比較試験はありません(というか,できません).
例えば,アナフィラキーショックの患者がいるとしましょう.エピネフリンを投与しますか? なぜですか? それはアナフィラキシーショックの病態生理を知っているからです.血管拡張や気道攣縮を改善させねばならないからです.エピネフリンが効果があるということを示したランダム化比較試験はありません(というか,できません).
参考文献
1)Cabello JB, et al:Oxygen therapy for acute myocardial infarction. Cochrane Database Syst Rev 12:CD007160, 2016
2)Hofmann R, et al:Oxygen therapy in suspected acute myocardial infarction.N Engl J Med 377:1240-1249, 2017
3)Farquhar H, et al:Systematic review of studies of the effect of hyperoxia on coronary blood flow. Am Heart J 158:371-377, 2009
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