文献詳細
文献概要
特集 教えて! 健診/検診“ホントのところ”—エビデンスを知り,何を伝えるか 健診でよく実施される項目
腹部エコー
著者: 小川眞広12
所属機関: 1日本大学病院消化器内科 2日本大学病院超音波検査室
ページ範囲:P.900 - P.907
文献購入ページに移動◎任意型検診として行われる腹部エコーは,被検者(依頼者)との契約によって検査対象が決まるため,一概に標的臓器を規定できない.
◎健康診断で行われるエコーでは癌検診と異なり,癌以外の,生活習慣病のリスクにつながる慢性疾患の拾い上げも重要な役割となっている.
◎近年,脂肪肝のリスクが見直され,早期からの適切な治療介入が望まれている.
◎特に喫煙歴のある男性では,エコーによる腹部大動脈瘤のスクリーニングが推奨される.
◎3学会合同で発表した『腹部超音波検診判定マニュアル』の導入により,腹部エコーによる膵癌発見率は上昇したが,エコーによるスクリーニングで罹患率や死亡率が改善したというエビデンスは現時点で存在しない.
参考文献
掲載誌情報