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特集 教えて! 健診/検診“ホントのところ”—エビデンスを知り,何を伝えるか 特定の疾病を見つけるための検診
結核検診—(胸部X線検査,IGRA)
著者: 永井英明1
所属機関: 1国立病院機構東京病院呼吸器センター
ページ範囲:P.927 - P.931
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◎日本は結核の中蔓延国であり,結核健診は必要である.しかし,結核患者の減少とともに,健診による結核患者発見率は低下している.
◎胸部X線所見では,終末細気管支から肺胞道周辺に形成される結核性病変を反映した散布性粒状影が特徴的である.
◎インターフェロンγ遊離試験(IGRA)の陽性的中率は結核の有病率の高い集団ほど高率となるが,有病率の低い集団では陽性的中率は低下し,偽陽性が増える.
◎日本は結核の中蔓延国であり,結核健診は必要である.しかし,結核患者の減少とともに,健診による結核患者発見率は低下している.
◎胸部X線所見では,終末細気管支から肺胞道周辺に形成される結核性病変を反映した散布性粒状影が特徴的である.
◎インターフェロンγ遊離試験(IGRA)の陽性的中率は結核の有病率の高い集団ほど高率となるが,有病率の低い集団では陽性的中率は低下し,偽陽性が増える.
参考文献
1)結核予防会(編):結核の統計2019,結核予防会,2019
2)東京都健康福祉局:結核の定期健康診断について https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/kansen/kekkaku/teikikenkousindan.html(2020年3月閲覧)
3)厚生労働省健康局:高齢者における結核発病患者の早期発見対策について(健感発0427第1号),2018 https://www.mhlw.go.jp/content/000345094.pdf(2020年3月閲覧)
4)厚生労働省健康局:結核に関する特定感染症予防指針の一部改正について(健発1125第2号),2016 https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/thuuchi.pdf(2020年3月閲覧)
5)厚生労働科学研究(新型インフルエンザ等新興・再興感染症研究事業)「地域における効果的な結核対策の強化に関する研究」斑:感染症法に基づく結核の接触者健康診断の手引き(改訂第5版),2014 https://jata.or.jp/rit/rj/2014.3sessyokusya1.pdf(2020年3月閲覧)
6)日本結核病学会 予防委員会・治療委員会:潜在性結核感染症治療指針.結核88:497-512, 2013
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