文献詳細
書評
—矢吹 拓 編—《ジェネラリストBOOKS》—薬の上手な出し方&やめ方 フリーアクセス
著者: 秋下雅弘1
所属機関: 1東京大学大学院・老年病学
ページ範囲:P.1259 - P.1259
文献概要
そこで重要なキーワードが「ポリファーマシー」である.ポリファーマシーは,単に薬剤数が多いこと(多剤服用)ではなく,薬剤が多いことに関連して薬物有害事象のリスク増加,服薬過誤,服薬アドヒアランス低下などの問題につながる状態,つまり「多剤服用+(潜在的な)害」を指す.したがって,ポリファーマシーの是正では,一律の薬剤削減をめざすのではなく,処方適正化という観点から,患者の生活機能や生活環境などを考慮に入れて包括的に処方を見直し,多職種で対策を講じることが求められる.
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