medicina57巻8号

2020年07月発行

特集 真夏の診察室 夏の魔物—おいしい話には裏がある

海に潜む魔物たち

著者： 森田喜紀¹² 辻紘明³

所属機関： ¹鹿児島県立大島病院臨床研修センター ²鹿児島県立大島病院総合内科 ³鹿児島県立大島病院救急科

ページ範囲：P.1340 - P.1343

Point
◎地域特有の危険生物だけでなく，全国で知られる危険生物についても熟知しておく．
◎危険生物の種類を見極めて，それぞれに有効な対処方法を診療で行う必要がある．
◎シガテラ中毒の症状は一般的な食中毒のイメージとは異なることに注意して診療を行う．
◎海難事故を減らすには，救急治療に加えて，ライフジャケット着用などの啓発活動も求められる．

参考文献

1）NPO法人武蔵野自然塾（編）：危険生物ファーストエイド　ハンドブック　海編．文一総合出版，2017

2）上里博：海洋危険生物による皮膚障害（Ⅱ）．西日本皮膚科75：36-57, 2013

3）馬場まゆみ：奄美大島における2011年から2018年のヌカカ刺症の検討．西日本皮膚科81：196-200, 2019

4）上里　博：海洋危険生物による皮膚障害（Ⅰ）．西日本皮膚科74：519-540, 2012

5）小濱正博：魚 海洋生物刺咬症．MB Derma 270：29-39, 2018

6）神谷大二郎，稲福恭雄：海洋危険生物．公衆衛生74：384-388, 2010

7）安座間安仙，他：沖縄県における海洋危険生物による刺咬症の被害事例（2012-2013）．沖縄県衛生環境研究所報 第50号：33-37, 2016

8）Philip B, 他（著），大滝純司（監訳）：マイナーエマージェンシー原著第3版．医歯薬出版，2015

9）上里　博：海洋危険生物による皮膚障害（Ⅲ）．西日本皮膚科75：154-163, 2013

10）Friedman MA, et al：Ciguatera fish poisoning；Treatment, prevention and management. Mar Drugs 6：456-479, 2008