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文献詳細

雑誌文献

medicina57巻9号

2020年08月発行

文献概要

特集 患者満足度の高い便秘診療 なぜ便秘は生命予後が悪いか〜疫学とそのメカニズムに迫る

なぜ便秘は治療しなければならないか

著者: 中島淳1 冬木晶子1 大久保秀則1

所属機関: 1横浜市立大学医学部肝胆膵消化器病学

ページ範囲:P.1416 - P.1421

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Point
◎便秘患者のQOL改善には,①腹部症状,②排便回数の減少,③排便困難症状の改善が重要である.
◎機能性消化管疾患のなかでも便秘は予後が悪く,特に心血管イベントの発症率が高いことが国内外から多く報告されている.
◎高齢者において,便秘は栄養障害とそれによるサルコペニア,さらにはフレイルのリスク因子と考えられている.
◎糖尿病や慢性腎臓病,透析患者,Parkinson病,強皮症,橋本病,各種精神疾患など多くの疾患に症候性便秘が存在し,患者のQOLに大きく影響している.

参考文献

1)Belsey J, et al:Systematic review;Impact of constipation on quality of life in adults and children. Aliment Pharmacol Ther 31:938-949, 2010
2)Johanson JF, Kralstein J:Chronic constipation;A survey of the patient perspective. Aliment Pharmacol Ther 25:599-608, 2007
3)Chang JY, et al:Impact of functional gastrointestinal disorders on survival in the community. Am J Gastroenterol 105:822-832, 2010
4)今村祐一朗,他:慢性呼吸器疾患患者における排泄中の低酸素血症.日呼吸ケアリハ会誌26:273-276, 2016
5)姫井 孟,他:糖尿病性自律神経障害に関する研究—心臓に対する迷走神経支配の定量的分析を中心に.糖尿病22:709-716, 1979
6)Yamada E, et al:Clinical factors associated with the symptoms of constipation in patients with diabetes mellitus;A multicenter study. J Gastroenterol Hepatol 33:863-868, 2018

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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