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書評
—松尾宏一,緒方憲太郎,林 稔展 編—がん薬物療法のひきだし—腫瘍薬学の基本から応用まで
著者: 奥田真弘1
所属機関: 1大阪大学医学部附属病院・薬剤部
ページ範囲:P.1477 - P.1477
文献購入ページに移動 がん薬物療法は日進月歩であり,年々新薬が投入されるとともに新たなケアが導入されるなど,多様化している.2010年に発出された医政局長通知「医療スタッフの協働・連携によるチーム医療の推進について」では,医師・薬剤師が事前に作成・合意したプロトコールに基づき,専門的知見の活用を通じて医師と協働して実施するチーム医療が推奨され,薬剤師ががん患者の薬学的管理にかかわる機会も格段に増加している.がんチーム医療における薬剤師の役割は年々拡大しており,薬剤師が備えるべきがん薬物療法の知識も増加している.がん薬物療法に関する最新情報を入手するには,質の高い情報源が欠かせないが,新薬に関する情報は特定の薬剤に偏りがちであり,また治療法や副作用管理に関する情報も断片的なことが多い.
本書は,がん薬物療法の適正実施に必要な幅広い情報をがん薬物療法の最前線で活躍する薬剤師が執筆したものであり,最新のエビデンスやガイドラインに基づいてまとめられ,主な対象は薬剤師,薬学生のほか看護師,医師などの医療スタッフとなっている.本書の構成は「1.総論」「2.抗がん薬各論」「3.がん薬物療法」「4.副作用対策」「5.緩和ケア」となっており,総論ではレジメン管理や投与管理・調製,曝露対策について触れられている.また,本文の約3分の1に相当する150ページががん薬物療法に伴う副作用対策に割り当てられており,近年注目されている免疫関連有害事象(irAE)を含む15種類の代表的な副作用が,定義,原因薬剤,アセスメント,治療または支持療法,の順に要領よくまとめられている.
本書は,がん薬物療法の適正実施に必要な幅広い情報をがん薬物療法の最前線で活躍する薬剤師が執筆したものであり,最新のエビデンスやガイドラインに基づいてまとめられ,主な対象は薬剤師,薬学生のほか看護師,医師などの医療スタッフとなっている.本書の構成は「1.総論」「2.抗がん薬各論」「3.がん薬物療法」「4.副作用対策」「5.緩和ケア」となっており,総論ではレジメン管理や投与管理・調製,曝露対策について触れられている.また,本文の約3分の1に相当する150ページががん薬物療法に伴う副作用対策に割り当てられており,近年注目されている免疫関連有害事象(irAE)を含む15種類の代表的な副作用が,定義,原因薬剤,アセスメント,治療または支持療法,の順に要領よくまとめられている.
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