icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina57巻9号

2020年08月発行

文献概要

特集 患者満足度の高い便秘診療 便秘を治療する 【薬物治療】

新規浸透圧性下剤の使い方と注意点—ラクツロース,ポリエチレングリコール

著者: 水上健1

所属機関: 1久里浜医療センター内視鏡検診センター

ページ範囲:P.1478 - P.1484

文献購入ページに移動
Point
◎ラクツロースやポリエチレングリコール(PEG)といった糖類下剤は,酸化マグネシウムなどの塩類下剤と同じ浸透圧性下剤である.
◎ラクツロースはプレバイオティクスであり,分解物の有機酸に腸管運動促進作用がある.
◎PEGは増粘作用をもち便の形状とともに滑りを改善し,乳幼児便秘や排出障害に高い効果がある.
◎ラクツロースとPEGは,合併症による投与制限や薬物相互作用が少ない.
◎糖類下剤の薬価は塩類下剤の約10倍であり,必要性と患者のモチベーションを考慮する.

参考文献

1)日本消化器学会関連研究会 慢性便秘の診断・治療研究会(編):慢性便秘症診療ガイドライン2017,南江堂,2017
2)Ohkubo H, et al:Relationship between stool form and quality of life in patients with chronic constipation;An internet questionnaire survey. Digestion. 1:1-8, 2019
3)Voskuijl W, et al:PEG 3350(Transipeg)versus lactulose in the treatment of childhood functional constipation;A double blind, randomised, controlled, multicentre trial. Gut 53:1590-1594, 2004
4)Attar A, et al:Comparison of a low dose polyethylene glycol electrolyte solution with lactulose for treatment of chronic constipation. Gut 44:226-230, 1999

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?