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文献詳細

雑誌文献

medicina57巻9号

2020年08月発行

文献概要

特集 患者満足度の高い便秘診療 便秘を治療する 【薬物治療】

浣腸・坐薬の使い方と注意点

著者: 佐々木巌1 佐々木みのり1 増田芳夫1

所属機関: 1大阪肛門科診療所

ページ範囲:P.1501 - P.1507

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Point
◎浣腸・坐薬を使用する前には必ず直腸指診を行い,悪性腫瘍などの除外と直腸・肛門の形態の把握を行う.
◎便栓塞で肛門を通らないほど大きな便が直腸にある場合は,先に摘便をしてから浣腸する.
◎浣腸・坐薬の日常使用は,直腸の残便をもって適応とする.毎日排便しているかどうかは関係ない.
◎浣腸には穿孔,溶血などの重篤な合併症の報告があり,注意が必要である.
◎浣腸・坐薬を挿入する際に,強い操作,力を入れる操作はない.力を入れなければいけないとき,抵抗を感じるときは何かがおかしいと考える.

参考文献

1)日本消化器病学会関連研究会 慢性便秘の診断・治療研究会(編):慢性便秘症診療ガイドライン2017,p2,南江堂,2017
2)佐々木巌,他:出残り便を排出させる裂肛の保存治療について.日本大腸肛門病会誌71:A106, 2018
3)栗田 愛,他:グリセリン浣腸による損傷部位や有害事象についての文献検討.日看技会誌9:67-73, 2010
4)岡島花江,他:グリセリン浣腸により溶血と術後持続する低血圧を呈した一例.日集中医誌15:571-572, 2008
5)中島麻衣子,他:グリセリン浣腸によって溶血,血色素尿症を呈した1例.日臨外会誌68:1862-1867, 2007
6)佐々木巌:排便ケアを極める(1)—体位や禁忌など注意点は? https://www.kango-roo.com/sn/a/view/6740(2020年6月閲覧)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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