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文献詳細

雑誌文献

medicina58巻10号

2021年09月発行

文献概要

特集 腎疾患—エキスパートへの質問で学ぶ診療のキホンと最新情報 腎機能の評価

腎機能のさまざまな評価法,また腎機能障害を早期に診断するための新たなバイオマーカーについて教えてください

著者: 藤田陽子1 今井直彦1

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学腎臓・高血圧内科

ページ範囲:P.1508 - P.1511

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Point
◎血清クレアチニン(Cr)やeGFRcreat(クレアチニンによる推定糸球体濾過量)は,筋肉量や蛋白質摂取量によって変化しうるが,シスタチンCやeGFRcys(シスタチンCによる推定糸球体濾過量)はそれらの影響を受けにくい.
◎eGFRcreat値は,慢性腎臓病の重症度分類に用いるために算出する値であり,各個人の体型にあったGFR推定値ではない.よって,薬物投与設計では用いない.
◎Cockcroft-Gault式による推定クレアチニンクリアランス(CCr)は,各個人の体型にあったCCr推定値となるため,薬剤投与設計で用いられる.

参考文献

1)Butani L, et al:Dietary protein intake significantly affects the serum creatinine concentration. Kidney Int 61:1907, 2002
2)Matsuo S, et al:Revised equations for estimated GFR from serum creatinine in Japan. Am J Kidney Dis 53:982-992, 2009
3)平田純生,他:患者腎機能の正確な評価の理論と実践.日腎薬誌5:3-18, 2016
4)Cerdá J, et al:Epidemiology of acute kidney injury. Clin J Am Soc Nephrol 3:881-886, 2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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