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書評
—奥田 真弘 監修 村阪 敏規 執筆 妹尾 昌幸 執筆協力—医薬品情報のひきだし
著者: 葉山達也1
所属機関: 1日大板橋病院薬剤部
ページ範囲:P.1615 - P.1615
文献購入ページに移動 医薬品情報業務(DI業務)は,薬物療法の最適化に必要な情報を扱う.一見,質疑への対応に目を奪われがちだが,薬剤師業務の変遷に伴ってDI業務も「評価」「整理」「周知」「適正使用の推進」など,大きく変化してきた.以前,評者は「DI業務は薬剤師の病棟業務や各専門領域業務の『監督』であり,病棟業務は与えられた情報に基づいて具体的に戦略を実行する“player”」という図式を勝手に描いていた.しかし,近年の対人業務へのシフトに伴って,DI業務も情報を評価,取捨選択し具体的な処方設計に携わる“player”の1人として活躍が期待されている.
本書には76の事例が章に相当する8つのひきだし(1.薬学的な思考,2.換算,3.服薬タイミング,4.小児,5.腎機能,6.在宅医療,7.粉砕・一包化・簡易懸濁法,8.安定性・製剤特性)に収載されている.まさに現場目線の痒いところに手が届く内容である.臨床でよく遭遇する「問い」を発端にして,情報を提供するに至るまでのアプローチを視覚的に記載しているため,非常に理解しやすい.アプローチの内容は主に,①情報根拠(添付文書,論文),②根拠(現象)に付随する知識,③同効薬との比較,④関連性が高い予備的なクリニカルクエスチョン(現象に関連するもの,薬剤に関連するもの)で構成されており,これまでのやり方で得た情報にさらに厚みをもたせることができる.
本書には76の事例が章に相当する8つのひきだし(1.薬学的な思考,2.換算,3.服薬タイミング,4.小児,5.腎機能,6.在宅医療,7.粉砕・一包化・簡易懸濁法,8.安定性・製剤特性)に収載されている.まさに現場目線の痒いところに手が届く内容である.臨床でよく遭遇する「問い」を発端にして,情報を提供するに至るまでのアプローチを視覚的に記載しているため,非常に理解しやすい.アプローチの内容は主に,①情報根拠(添付文書,論文),②根拠(現象)に付随する知識,③同効薬との比較,④関連性が高い予備的なクリニカルクエスチョン(現象に関連するもの,薬剤に関連するもの)で構成されており,これまでのやり方で得た情報にさらに厚みをもたせることができる.
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