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特集 外来で役立つAha!クエスチョン—この症状で、次は何を聞く?
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著者: 志水太郎1
所属機関: 1獨協医科大学 総合診療医学
ページ範囲:P.1912 - P.1913
では,どのように患者から話を聞くのがよいでしょうか.筆者は,前述の6CのうちControlの柱となる概念として,マールブルグ大学のBanzhoff教授の提唱する「inductive foraging(帰納的渉猟)」の手法が最も理解しやすい概念ではないかと思っています4).これはopen-ended questionによって,患者のストーリーにおいて中心となる問題スペース(problem space)を明らかにしていくという病歴の再現法です.そして概要が明らかになったストーリーをもとに,さらに“解像度”を高めるような質問(descriptive questioning)や,鑑別疾患リストの診断確度を上下させる特異度の高いclosedな質問(triggered routine)を用いながら,現時点での可能性の高い診断(または診断群)に近づいていきます.
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