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特集 血液疾患をプライマリ・ケアではどこまで診て,どのように専門医と連携をとるべきか? 診断・治療方針決定のために専門医へ速やかに紹介することが望ましい場合
蛋白上昇,アルブミン低値,免疫グロブリン増加
著者: 北舘明宏1
所属機関: 1秋田大学医学部血液腎臓膠原病内科
ページ範囲:P.2152 - P.2156
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◎蛋白上昇や免疫グロブリン異常は,多発性骨髄腫や原発性マクログロブリン血症といったM蛋白関連疾患の診断契機となる重要な検査所見である.
◎多発性骨髄腫は新規薬剤の登場により大幅に治療成績が改善されており,その進歩の恩恵を受けるためにも,適切なタイミングでの血液内科専門医への紹介が重要となる.
◎腫瘤による神経圧迫など緊急に治療介入が必要な骨髄腫関連診断事象を認めた際には速やかな血液専門医へのコンサルテーションが必要である.
◎意義不明の単クローン性免疫グロブリン血症(MGUS),くすぶり型骨髄腫は経過観察となるが骨髄腫診断事象以外にもアミロイドーシスの有無などを確認し治療介入を要するM蛋白関連疾患を見逃さないことが肝要である.
◎蛋白上昇や免疫グロブリン異常は,多発性骨髄腫や原発性マクログロブリン血症といったM蛋白関連疾患の診断契機となる重要な検査所見である.
◎多発性骨髄腫は新規薬剤の登場により大幅に治療成績が改善されており,その進歩の恩恵を受けるためにも,適切なタイミングでの血液内科専門医への紹介が重要となる.
◎腫瘤による神経圧迫など緊急に治療介入が必要な骨髄腫関連診断事象を認めた際には速やかな血液専門医へのコンサルテーションが必要である.
◎意義不明の単クローン性免疫グロブリン血症(MGUS),くすぶり型骨髄腫は経過観察となるが骨髄腫診断事象以外にもアミロイドーシスの有無などを確認し治療介入を要するM蛋白関連疾患を見逃さないことが肝要である.
参考文献
1)Rajkumar SV, et al:International Myeloma Working Group updated criteria for the diagnosis of multiple myeloma. Lancet Oncol 15:e538-548, 2014
2)Hillengass J, et al:International myeloma working group consensus recommendations on imaging in monoclonal plasma cell disorders. Lancet Oncol 20:e302-e312, 2019
3)Kyle RA, et al:A long-term study of prognosis in monoclonal gammopathy of undetermined significance. N Engl J Med 346:564-569, 2002
4)Kyle RA, et al:Clinical course and prognosis of smoldering(asymptomatic)multiple myeloma. N Engl J Med 356:2582-2590, 2007
5)Rajkumar SV, et al:Serum free light chain ratio is an independent risk factor for progression in monoclonal gammopathy of undetermined significance. Blood 106:812-817, 2005
6)Mateos MV, et al:International Myeloma Working Group risk stratification model for smoldering multiple myeloma(SMM). Blood Cancer J 10:102, 2020
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