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特集 外来で出会うアレルギー疾患—Total Allergist入門 押さえておくべきアレルギー疾患の基本
血管性浮腫の診断と治療
著者: 猪又直子1
所属機関: 1横浜市立大学大学院医学研究科環境免疫病態皮膚科学教室
ページ範囲:P.234 - P.239
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◎血管性浮腫の機序には,主にマスト細胞メディエーター起因性とブラジキニン起因性の2種類がある.
◎わが国の蕁麻疹診療ガイドラインでは,血管性浮腫を①特発性,②刺激誘発型,③ブラジキニン起因性,④遺伝性の4つの病型に分類している.
◎遺伝性血管性浮腫の病態はブラジキニン起因性と考えられており,原則として蕁麻疹を合併することはない.
◎ブラジキニン起因性の血管性浮腫では,消化管粘膜浮腫が単独で現れたり,喉頭浮腫による上気道閉塞のリスクがあり,抗ヒスタミン薬は無効である.
◎血管性浮腫の機序には,主にマスト細胞メディエーター起因性とブラジキニン起因性の2種類がある.
◎わが国の蕁麻疹診療ガイドラインでは,血管性浮腫を①特発性,②刺激誘発型,③ブラジキニン起因性,④遺伝性の4つの病型に分類している.
◎遺伝性血管性浮腫の病態はブラジキニン起因性と考えられており,原則として蕁麻疹を合併することはない.
◎ブラジキニン起因性の血管性浮腫では,消化管粘膜浮腫が単独で現れたり,喉頭浮腫による上気道閉塞のリスクがあり,抗ヒスタミン薬は無効である.
参考文献
1)秀 道広,他:蕁麻疹診療ガイドライン2018.日皮会誌128:2503-2624, 2018
2)Moellman JJ, et al:A consensus parameter for the evaluation and management of angioedema in the emergency department. Acad Emerg Med 21:469-484, 2014
3)岩本和真,他:遺伝性血管性浮腫の全国実態調査.アレルギー60:26-32, 2011
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7)Inomata N:Recent advances in drug-induced angioedema. Allergol Int 61:545-557, 2012
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