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文献詳細

雑誌文献

medicina58巻3号

2021年03月発行

文献概要

特集 いまさら聞けない! 肝胆膵疾患—みなさんのギモンに答えます 日常遭遇する肝障害

アルコール関連肝疾患の見分け方と治療

著者: 池嶋健一1

所属機関: 1順天堂大学大学院医学研究科消化器内科学

ページ範囲:P.436 - P.440

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 アルコール関連臓器障害のなかでもアルコール関連肝疾患(alcohol-related/-associated liver disease:ALD)は特に高頻度にみられるが,初期の脂肪肝からアルコール性肝炎,肝硬変と多彩な病像を呈する.ALDはアルコール使用障害(alcohol use disorder:AUD)を基盤に発症することが多く,飲酒量や飲酒パターンの正確な把握と,それに基づく飲酒量軽減への適切なアプローチにより,病態進展を未然に防ぐことが肝要である.また,近年メタボリックシンドロームとアルコール過剰摂取の重複により脂肪肝炎から肝硬変へと進行するケースが増加しており,生活習慣指導や栄養管理を含むトータル・マネージメントが求められる.

参考文献

1)European Association for the Study of the Liver:EASL clinical practice guidelines;Management of alcohol-related liver disease. J Hepatol 69:154-181, 2018
2)Crabb DW, et al:Diagnosis and treatment of alcohol-associated liver diseases;2019 practice guidance from the American Association for the Study of Liver Diseases. Hepatology 71:306-333, 2020
3)アルコール医学生物学研究会(編):アルコール性肝障害診断基準2011年版,響文社,2012
4)Castera L, et al:Noninvasive assessment of liver disease in patients with nonalcoholic fatty liver disease. Gastroenterology 156:1264-1281.e4, 2019
5)独立行政法人国立病院機構 久里浜医療センター:AUDIT(Alcohol Use Disorders Identification Test),2020 https://kurihama.hosp.go.jp/hospital/screening/audit.html(2021年1月閲覧)
6)新アルコール・薬物使用障害の診断治療ガイドライン作成委員会(監),樋口 進,他(編):新アルコール・薬物使用障害の診断治療ガイドライン,新興医学出版社,2018

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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