medicina58巻4号

2021年04月発行

増刊号 救急診療　好手と悪手

その他

過換気症候群—ペーパーバッグ法での低酸素に注意！

著者： 重松咲智子¹ 久村正樹²

所属機関： ¹川越救急クリニック救急科 ²埼玉医科大学総合医療センター救急科

ページ範囲：P.306 - P.308

文献概要

こんな対応は悪手
①「過呼吸＝過換気症候群」と判断してしまう
②経過をみずに薬剤をすぐに投与する
③頻回に声をかけてしまう
④ペーパーバッグ法を行ってしまう
⑤「呼吸が落ち着けばいい」と考えてしまう

参考文献

1）陳　和夫：過換気症候群．呼吸34：813-818, 2015

2）桃木恵美子，他：転換性障害，過換気症候群．小児内科48：349-352, 2016

3）金澤　實，他（編）：呼吸器病学，丸善出版，2012

4）Buttaravoli P，Leffler SM（著），大滝純司（監訳），齊藤裕之（編）：マイナーエマージェンシー 原著第3版，医歯薬出版，2015

5）American Psychiatric Association：Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, 5th ed, DSM-5, American Psychiatric Association, Washington, DC, 2013

6）杉山尚子，他：行動分析学入門，産業図書，1998

7）久村正樹：救急での精神疾患・症状の対応法—精神科医からのアドバイス．日心療内誌10：101-107, 2006

8）陳　和夫，他：過換気への対策．呼吸と循環40：451-459, 1992

9）中山秀紀，他：救急医療における過換気症候群の特性と精神症状評価．日救急医会誌15：250-258, 2004

10）大倉隆介，小縣正明：救急外来における過換気症候群の臨床的検討．日救急医会誌24：837-846, 2013

11）江花昭一：呼吸器心身症の種類と心身相関の考え方—本邦における最近の知見．心身医学53：113-119, 2013