文献詳細
文献概要
特集 その考えはもう古い!—最新・感染症診療 忘れられない感染症ミミック—得られた教訓
感染症ミミック①—組織浸潤をきたした副鼻腔疾患/繰り返す無菌性髄膜炎
著者: 清田雅智1
所属機関: 1飯塚病院総合診療科
ページ範囲:P.676 - P.679
文献購入ページに移動 感染症はclinical syndromeという,病原体が引き起こす臨床像が診断にとって最も重要である.数多くのcommon diseaseを経験すると,個々の臨床医の頭には疾患のゲシュタルトと呼べる臨床像が形成される.やがてcommon disease rare presentationを経験することで,さらにそのゲシュタルトが確固としたものとなってゆく.しかし,感染症の扱う領域は多臓器に及び,さらに多くの病原体の理解の必要があるため,膨大な知識を要求され,実際にマスターというレベルにはなかなか至れないのが感染症診療の深みであろう.個人的には,臨床症状が2週間以上続くものであれば,感染症かどうかは少なくともある程度はわかるようになったつもりでいるが,それでも強く感染症の病状だと疑い続けて,結果異なったという2症例をここに提示したい.
参考文献
1)Roden MM, et al:Epidemiology and outcome of zygomycosis;A review of 929 reported cases. Clin Infect Dis 41:634-653, 2005
2)Wallace ZS, et al:The 2019 American College of Rheumatology/European League Against Rheumatism classification criteria for IgG4-related disease. Arthritis Rheum 72:7-19, 2020
遺伝子変異をみとめた1例.臨床神経54:124-129, 2014
4)Migita K, et al:Familial Mediterranean fever;Genotype-phenotype correlations in Japanese patients. Medicine 93:158-164, 2014
掲載誌情報