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特集 “のど・はな・みみ”の内科学 咽喉頭
嗄声
著者: 許斐氏元1
所属機関: 1声とめまいのクリニック二子玉川耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.996 - P.1000
文献購入ページに移動◎声帯の診察は,喉頭内視鏡・ストロボスコピーがないと難しいが,嗄声を聞いて確認・共有することで,まずは患者の安心が得られる.
◎嗄声発症のきっかけ・音声の使用状況や患者背景・音声に関連する既往歴や内服薬の確認が重要であり,音声疾患の推測や患者のマネジメントに有用である.
◎職業的な音声使用者は速やかな治療を要するため,早期に音声医に紹介すべきである.また,会話音声がほぼ正常である軽微な音声障害ほど診断が難しいので,音声専門施設での診察が望ましい.
◎地域のなかでストロボスコピー検査があり,音声診療を得意とする耳鼻咽喉科をあらかじめ把握しておく.
◎嗄声で緊急性が高いのは吸気性喘鳴であり,声門閉鎖による窒息回避のために気管切開を要することがある.速やかな診断・治療を要する疾患は,喉頭癌,喉頭乳頭腫,声帯麻痺(の原疾患),喉頭外傷などである.
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