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特集 “のど・はな・みみ”の内科学 その他
耳鼻咽喉科領域の悪性腫瘍
著者: 宮﨑眞和1
所属機関: 1奈良県総合医療センター頭頸部外科
ページ範囲:P.1066 - P.1070
文献購入ページに移動◎耳鼻咽喉科領域の腫瘍は発声や咀嚼・嚥下,知覚に関連した器官から発生するため医療者の五感で得られる所見を呈することも多い.
◎耳鼻咽喉科領域では炎症性疾患の頻度が高いが,症状の時間経過(2〜3週間以上の持続)に留意して,生検施行のため専門医への紹介を考慮する.
◎喫煙や飲酒,特に“フラッシャー”と咽喉頭,食道の多発癌には関連性があり,field cancerizationと呼ばれる.
◎ヒトパピローマウイルス(HPV)に関連した中咽頭癌は“low T, high N”という性質があり,原発巣が小さくてもリンパ節転移が多く,そのCT画像は囊胞様を呈する.
◎咽頭腫瘍を直接観察する場面は一般内科診療では限られるものの,舌の動きなど口腔内などから得られる所見で“見えない”病変を想像することが大切である.
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