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特集 ジェネラリスト・漢方—とっておきの漢方活用術 領域別おすすめ漢方治療
呼吸器内科—インフルエンザ,かぜ,咳嗽
著者: 阿南栄一朗1
所属機関: 1酒井病院呼吸器内科
ページ範囲:P.1152 - P.1157
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◎インフルエンザ様症状と,鼻水や軽度の寒気といった軽いかぜ症状では漢方薬を使い分ける.
◎麻黄湯や根湯には発汗効果がある.
◎参蘇飲は虚弱で胃腸障害のある上気道症状に効果のある,高齢社会に優しい感冒薬である.
◎気うつぎみで,かぜ様症状を訴える場合は香蘇散がよい.
◎咳嗽に対する漢方薬は,まず乾性咳嗽と湿性咳嗽の違いで使い分ける.
◎寒冷に伴う咳嗽や咳嗽に随伴する後鼻漏,食欲不振,不眠,不安なども考慮して処方する.
◎インフルエンザ様症状と,鼻水や軽度の寒気といった軽いかぜ症状では漢方薬を使い分ける.
◎麻黄湯や根湯には発汗効果がある.
◎参蘇飲は虚弱で胃腸障害のある上気道症状に効果のある,高齢社会に優しい感冒薬である.
◎気うつぎみで,かぜ様症状を訴える場合は香蘇散がよい.
◎咳嗽に対する漢方薬は,まず乾性咳嗽と湿性咳嗽の違いで使い分ける.
◎寒冷に伴う咳嗽や咳嗽に随伴する後鼻漏,食欲不振,不眠,不安なども考慮して処方する.
参考文献
1)Nabeshima S, et al:A randomized, controlled trial comparing traditional herbal medicine and neuraminidase inhibitors in the treatment of seasonal influenza. J Infect Chemother 18:534-543, 2012
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10)宮田 健:清肺湯の気道クリアランス促進作用機序;痰中のリン脂質組成と粘液線毛輸送能との関係を中心に.漢方医学12:234-244, 1988
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