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文献詳細

雑誌文献

medicina58巻8号

2021年07月発行

文献概要

特集 ジェネラリスト・漢方—とっておきの漢方活用術 領域別おすすめ漢方治療

耳鼻咽喉科—アレルギー性鼻炎,副鼻腔炎,めまい

著者: 石毛達也1

所属機関: 1北里大学東洋医学総合研究所漢方診療部

ページ範囲:P.1186 - P.1189

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Point
◎アレルギー性鼻炎と副鼻腔炎では,まず麻黄含有処方の適否を判断する.
◎若中年で既往症がなく胃腸が丈夫であれば,小青竜湯,根湯加川芎辛夷の麻黄含有処方が候補となる.
◎高齢者や胃腸虚弱者,循環器疾患の既往,高血圧,腎障害,排尿障害,甲状腺機能亢進症の患者では麻黄を含有しない処方を中心に選択する.
◎めまいでは,水毒を改善する利水剤が有用である.
◎利水剤の適応患者では,悪天候時にめまいや頭重感など体調不良を訴えることが多く,めまい以外の随伴症状に着目して処方選択をする.

参考文献

1)馬場駿吉,他:小青竜湯の通年性鼻アレルギーに対する効果;二重盲検比較試験.耳鼻臨床88:389-405, 1995
2)伊藤博隆:慢性副鼻腔炎の漢方治療 小児慢性副鼻腔炎に対する根湯加川芎辛夷の長期投与の治療効果.Prog Med 12:2578-2585, 1992
3)渋谷知子:小児の難治性慢性副鼻腔炎に対する辛夷清肺湯の使用経験.Prog Med 15:1479-1481, 1995
4)尾崎 哲,他:五苓散のめまい治療への応用.Prog Med 11:3345-3349, 1991
5)近藤貴仁,他:起立性調節障害の経過と自他覚症状の評価.耳展53:287-292, 2010
6)木附 康:めまいに対する真武湯の有用性.日本東洋心身医学研究27:34-37, 2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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