文献詳細
文献概要
特集 日常診療で内分泌疾患を見逃さない! 代表的内分泌疾患 【甲状腺疾患】
Basedow病以外の甲状腺機能亢進症—亜急性甲状腺炎,無痛性甲状腺炎,機能性結節
著者: 鈴木菜美1 吉原愛1
所属機関: 1伊藤病院内科
ページ範囲:P.1391 - P.1395
文献購入ページに移動◎亜急性甲状腺炎は上気道感染から数週間後に発熱,前頸部痛を発症する例が多く,頸部痛は移動する(クリーピング現象).
◎亜急性甲状腺炎の治療の基本は安静であり,薬物治療ではプレドニゾロンが著効するが,漸減することが重要である.
◎無痛性甲状腺炎は甲状腺濾胞の破壊により突発する甲状腺中毒症で,産後の頻度が高く,薬剤との関連も多い.確定診断には甲状腺シンチグラフィが必要となるが,自然軽快が期待できる.
◎機能性結節は甲状腺結節が自律性にホルモンを産生することで生じる甲状腺機能亢進症で,多くは良性であるが悪性の場合もある.根治治療として,手術もしくは131I内用療法が選択肢となる.
参考文献
掲載誌情報