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書評
—齋藤 昭彦 編—レジデントのための小児感染症診療マニュアル
著者: 谷口俊文1
所属機関: 1千葉大学医学部附属病院・感染制御部・感染症内科
ページ範囲:P.1655 - P.1655
文献購入ページに移動 一人の成人内科専門医および感染症専門医としての視点で本書を読んでみた.青木眞先生の『レジデントのための感染症診療マニュアル』もそうだが,本書の最も読み応えのあるところは「総論」だ.小児と成人の感染症診療のアプローチははっきりと違う.ここでは「小児の免疫の特徴」に多くのページを使っている.これらの特徴をしっかりと把握することにより,成人とは違う病態の気付きなども得られる.また基礎的な病態生理にもかなりしっかりと触れられている.総論でここまでしっかりと網羅している感染症の本はなかなか見当たらない.それだけ小児感染症の実践で基礎的な知識が必要であるということなのだろう.
読み進めると,所々に散りばめられたメモ欄には,小児科ならではの疾患やクリニカル・パールが詰まっており,これを拾い読みするだけでも勉強になる.各論に入ると,さまざまな治療方法が感染症ごとにまとめられている.欧米で使用できる薬なども日本では使用できず,歯がゆい思いをされている先生方も,日本で小児感染症のトップランナーたちがまとめた実践的な抗菌薬使用方法は,読んでいても納得することができるのではないだろうか.
読み進めると,所々に散りばめられたメモ欄には,小児科ならではの疾患やクリニカル・パールが詰まっており,これを拾い読みするだけでも勉強になる.各論に入ると,さまざまな治療方法が感染症ごとにまとめられている.欧米で使用できる薬なども日本では使用できず,歯がゆい思いをされている先生方も,日本で小児感染症のトップランナーたちがまとめた実践的な抗菌薬使用方法は,読んでいても納得することができるのではないだろうか.
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