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文献詳細

雑誌文献

medicina59巻10号

2022年09月発行

文献概要

特集 ちょっと待って,その痛み大丈夫?—“見逃してはいけない痛み”への安全なアプローチ 痛みの評価と鎮痛薬の使い方

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)

著者: 木下真弓1

所属機関: 1聖隷横浜病院麻酔科

ページ範囲:P.1726 - P.1731

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Point
◎非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を使用する前に必ず痛みの部位や種類,原因精査を行う.
◎問診により,胃潰瘍や腎障害などの既往歴,アレルギーやNSAIDsの使用経験および,採血検査による肝腎機能障害や脱水の有無などを確認して使用する.
◎NSAIDsには天井効果があるので,増量しても鎮痛効果が乏しい場合にはオピオイド系鎮痛薬や鎮痛補助薬の投与を考慮する.
◎NSAIDsが現在服用中の内服薬に影響を与えることを見逃さない.

参考文献

1)Smith HS(著),井上哲夫,他(監訳):痛みの治療薬—その基礎から臨床まで,pp 56-71,エルゼビア・ジャパン,2005
2)国立病院機構相模原病院 臨床研究センター:NSAIDs(解熱鎮痛薬)不耐症・過敏症 https://sagamihara.hosp.go.jp/rinken/crc/nsaids/index.html(2022年6月閲覧)
3)日本消化器病学会(編):消化性潰瘍診療ガイドライン2020(改訂第3版),南江堂,2020
4)厚生労働省科学研究費補助金平成27年度日本医療開発機構腎疾患実用化研究事業「慢性腎臓病の進行を促進する薬剤等による腎障害の早期診断法と治療法の開発」薬剤性腎障害の診療ガイドライン作成委員会(編):薬剤性腎障害 診療ガイドライン2016.日腎会誌58:477-555, 2016
5)伊與田雅之,他:薬剤性急性腎障害.昭和学士会誌75:421-425, 2015
6)日本腎臓学会(編):エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2018,東京医学社,2018
7)国立医薬品食品衛生研究所(NIHS)医薬安全科学部:NIHS医薬品安全情報Vol. 17 No. 17(2019/08/22), pp 2-6, 2019 http://www.nihs.go.jp/dig/sireport/weekly17/17190822.pdf(2022年6月閲覧)
8)Imani F, et al:The therapeutic use of analgesics in patients with liver cirrhosis;A literature review and evidence-based recommendations. Hepat Mon 14:e23539, 2014
9)医薬品医療機器総合機構:シクロオキシゲナーゼ阻害作用を有するNSAIDs(妊婦を禁忌とする薬剤を除く)の「使用上の注意」の改訂について,2021 https://www.pmda.go.jp/files/000239396.pdf(2022年6月閲覧)
10)秋元雅之:病態生理からアプローチした薬物療法 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs )の薬物動態と薬物間相互作用.ファーマシストぷらすNo 11:pp 4-9

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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