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増大号特集 これからもスタンダード!—Quality Indicatorの診療への実装—生活習慣病を中心に 生活習慣に関する疾患の診療評価指標とその実装 〈高齢者診療〉
認知症診療の診療評価指標
著者: 小川朝生1
所属機関: 1国立がん研究センター東病院精神腫瘍科
ページ範囲:P.1962 - P.1965
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◎認知症も生命予後を規定する疾患である.認知症の診断からの生命予後は平均4〜5年である.
◎多くは認知症の進行によって(高度の認知症に至って)死亡する前に,併存症や合併症により死亡している.認知症の人の療養生活の質を高めるうえで,併存症の管理が重要である.コリンエステラーゼ阻害薬の使用による差異は認められていない.
◎認知症の人は,痛みや身体的な問題を伝えることが難しく,重症化してから気づかれることが多い.早期に発見することを意識し,可能な限り入院を回避する.
◎認知症も生命予後を規定する疾患である.認知症の診断からの生命予後は平均4〜5年である.
◎多くは認知症の進行によって(高度の認知症に至って)死亡する前に,併存症や合併症により死亡している.認知症の人の療養生活の質を高めるうえで,併存症の管理が重要である.コリンエステラーゼ阻害薬の使用による差異は認められていない.
◎認知症の人は,痛みや身体的な問題を伝えることが難しく,重症化してから気づかれることが多い.早期に発見することを意識し,可能な限り入院を回避する.
参考文献
1)Livingston G, et al:Dementia prevention, intervention, and care;2020 report of the Lancet Commission. Lancet 396:413-446, 2020
2)Nelis SM, et al:Awareness of social and emotional functioning in people with early-stage dementia and implications for carers. Aging Ment Health 15:961-969, 2011
3)Hodge G:Dementia and its relationship with suicidality;A critical interpretive synthesis. Dementia 19:1397-1412, 2020
4)van der Steen JT, et al:White paper defining optimal palliative care in older people with dementia;A Delphi study and recommendations from the European Association for Palliative Care. Palliat Med 28:197-209, 2014
5)厚生労働省:認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン,2018 https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/0000212396.pdf(2022年7月閲覧)
6)厚生労働省:人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン,2018 https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10802000-Iseikyoku-Shidouka/0000197701.pdf(2022年7月閲覧)
7)厚生労働省:障害福祉サービス等の提供に係る意思決定支援ガイドライン,2017 https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12200000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu/0000159854.pdf(2022年7月閲覧)
8)平成30年度厚生労働行政推進調査事業費補助金(地域医療基盤開発推進研究事業)「医療現場における成年後見制度への理解及び病院が身元保証人に求める役割等の実態把握に関する研究」班:身寄りがない人の入院及び医療に係る意思決定が困難な人への支援に関するガイドライン,2019 https://www.mhlw.go.jp/content/000516181.pdf(2022年7月閲覧)
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