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特集 令和の頭痛診療—プライマリ・ケア医のためのガイド 頭痛診療Start-Up
片頭痛を見逃さない—片頭痛診断のポイント
著者: 粟木悦子1
所属機関: 1鳥取県済生会境港総合病院脳神経内科
ページ範囲:P.2354 - P.2357
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◎片頭痛の診断はICHD-3に準拠して行うことが推奨されている.主要な片頭痛タイプとして「前兆のない片頭痛」と「前兆のある片頭痛」がある.
◎プライマリ・ケアにおいて,過小診断を避け簡便に片頭痛を診断するためには,4-item migraine screenerなどの片頭痛スクリーナーの使用が有用である.
◎肩凝り,頸筋の凝りも,「非拍動性の,締め付けるような,圧迫されるような」頭痛性状も,緊張型頭痛と片頭痛の鑑別には必ずしも役立たない.
◎患者の支障度の高い片頭痛を見逃さないためには,まずは片頭痛存在の可能性を視野に入れたアプローチが望ましい.
◎現在の診断基準に照らし合わせると,繰り返すつらい頭痛を訴えて受診する患者の大部分は片頭痛と診断される.
◎片頭痛の診断はICHD-3に準拠して行うことが推奨されている.主要な片頭痛タイプとして「前兆のない片頭痛」と「前兆のある片頭痛」がある.
◎プライマリ・ケアにおいて,過小診断を避け簡便に片頭痛を診断するためには,4-item migraine screenerなどの片頭痛スクリーナーの使用が有用である.
◎肩凝り,頸筋の凝りも,「非拍動性の,締め付けるような,圧迫されるような」頭痛性状も,緊張型頭痛と片頭痛の鑑別には必ずしも役立たない.
◎患者の支障度の高い片頭痛を見逃さないためには,まずは片頭痛存在の可能性を視野に入れたアプローチが望ましい.
◎現在の診断基準に照らし合わせると,繰り返すつらい頭痛を訴えて受診する患者の大部分は片頭痛と診断される.
参考文献
1)日本神経学会,日本頭痛学会,日本神経治療学会(監),「頭痛の診療ガイドライン」作成委員会(編):頭痛の診療ガイドライン2021.医学書院,2021
2)日本頭痛学会・国際頭痛分類委員会(訳):国際頭痛分類 第3版,医学書院,2018
3)Takeshima T, et al:A simple migraine screening instrument;Validation study in Japan. 日本頭痛学会誌 42:134-143, 2015
4)Blau JN:Migraine;Theories of pathogenesis. Lancet 339:1202-1207, 1992
5)Quintela E, et al:Premonitory and resolution symptoms in migraine;A prospective study in 100 unselected patients. Cephalalgia 26:1051-1060, 2006
6)Giffin NJ, et al:Premonitory symptoms in migraine;An electronic diary study. Neurology 60:935-940, 2003
7)Al-Khazali HM, et al:Prevalence of neck pain in migraine;A systematic review and meta-analysis. Cephalalgia 42:663-673, 2022
8)Mathew NT:Transformed migraine. Cephalalgia 13 Suppl 12:78-83, 1993
9)Tepper SJ, et al:Prevalence and diagnosis of migraine in patients consulting their physician with a complaint of headache;Data from the Landmark Study. Headache 44:856-864, 2004
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