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特集 令和の頭痛診療—プライマリ・ケア医のためのガイド 頭痛診療One-up
片頭痛予防療法の適応と既存薬の使い方
著者: 下畑敬子1 下畑享良2
所属機関: 1朝日大学病院麻酔科 2岐阜大学大学院医学系研究科脳神経内科学分野
ページ範囲:P.2382 - P.2386
文献購入ページに移動◎予防療法は,急性期治療のみでは片頭痛による生活上の支障を十分改善できない場合に行われ,具体的には片頭痛発作が月2回以上,あるいは生活に支障をきたす頭痛が月3日以上ある患者,急性期治療薬が禁忌あるいは無効な場合,永続的な神経障害をきたすおそれのある特殊な片頭痛,薬剤の使用過多による頭痛が適応となる.
◎内服による予防療法には,ロメリジン,アミトリプチリン,バルプロ酸,プロプラノロールなどがある.共存症,妊娠の有無により選択する.エビデンスレベルによりグループ分けされている.
◎内服による予防薬は低用量から開始し,時間をかけ十分な用量まで増量する必要がある.そのため予防療法の効果判定は2〜3カ月を要し,有害事象がなければ6〜12カ月は継続する.片頭痛のコントロールが良好であれば漸減,可能であれば中止する.発作頻度の50%減少が治療評価の基準となる.
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