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雑誌詳細

文献概要

特集 令和の頭痛診療—プライマリ・ケア医のためのガイド 頭痛診療のTips&Topics 〈頭痛診療のTopics〉

起立性調節障害(OD)に伴う頭痛

著者: 田中英高1

所属機関: 1OD低血圧クリニック田中

ページ範囲:P.2470 - P.2473

Point
◎起立性調節障害(orthostatic dysregulation:OD)の頭痛有症状率は6〜7割である.
◎通常は起立性頭痛(起立直後1〜2分以内に生じやすい)で,午前中に強く午後から徐々に改善する場合が多いが,重症ODでは拍動型,絞扼型,頭重型とその性状にバラエティーが多い.
◎複雑な心身医学的機序,すなわち体位変動に伴う循環反応-自律神経反射-心理ストレスが密接に関連する.
◎心理社会的ストレスでは,学校ストレス,家庭ストレス,本人の心の特性(特に神経発達症)を評価することが重要である.

参考文献

1)藤田光江:子どもの頭痛—頭が痛いって本当だよ,メディカルトリビューン,2013
2)安島英裕:心身医学的側面からみた子どもの頭痛.日本小児科学会雑誌115:1736-1743, 2011
3)大国真彦:起立性調節障害.市橋保雄,他(編):起立性調節障害,中外医学社,p 40, 1974
4)Tanaka H, et al:Instantaneous orthostatic hypotension in children and adolescents;A new entity of orthostatic intolerance. Pediatr Res 46:691-696, 1999
5)吉田誠司,他:起立性調節障害と片頭痛.小児診療76:1277-1283, 2013
6)小児起立性調節障害診断・治療ガイドライン.日本小児心身医学会(編):小児心身医学会ガイドライン集 改訂第2版—日常診療に活かす5つのガイドライン,南江堂,2015

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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