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文献詳細

雑誌文献

medicina59巻2号

2022年02月発行

文献概要

特集 意外と知らない? 外用薬・自己注射薬—外来診療での適“剤”適所 坐薬

解熱・鎮痛・制吐での使い方

著者: 比嘉哲史1

所属機関: 1沖縄県立中部病院総合内科

ページ範囲:P.365 - P.368

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Point
◎坐薬は,「内服が困難でも投与できる」「侵襲的処置が不要」「食事による影響を受けにくい」ということに加えて,薬物動態においては「直腸から吸収される」「肝での初回通過効果を回避できる」という特徴がある.
◎肝初回通過効果の回避により生体内利用率が高まると最高血中濃度(Cmax)に影響するが,最高血中濃度到達時間(Tmax)への影響は小さいため,坐薬は即効性があるわけではない.
◎アセトアミノフェンは坐薬よりも経口薬のほうがTmaxが早い.
◎ジクロフェナクナトリウムは経口薬よりも坐薬のほうがTmaxが早い.坐薬は内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)後の膵炎予防目的に使用する.
◎ドンペリドンは坐薬よりも経口薬のほうがTmaxが早い.錐体外路症状への影響が小さいことから小児で使用しやすいが,妊婦では使用が禁忌である.

参考文献

錠25 mg,2016
, Waltham(2021年12月閲覧)
3)Patai Á, et al:Indomethacin and diclofenac in the prevention of post-ERCP pancreatitis;A systematic review and meta-analysis of prospective controlled trials. Gastrointest Endosc 85:1144-1156, 2017

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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