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特集 成人が必要とするワクチン—生涯を通した予防接種の重要性 Column
ブースター接種の有効性と安全性
著者: 氏家無限1
所属機関: 1国立国際医療研究センター国際感染症センター
ページ範囲:P.509 - P.509
文献購入ページに移動ファイザー製ワクチンについては,3回目の接種を受けることで,従来ウイルスに対する中和幾何平均力価(GMT)が2回目接種後の5〜7倍以上に上昇することが報告されている1).プラセボ接種群と比較した,ファイザー製ワクチンブースター接種1週間後〜2カ月後までの有効性は約95%の発症予防効果を認め2),先行して2021年7月末にブースター接種を承認したイスラエルでの観察研究においては,2回接種者400万人以上の評価で,ブースター接種を受けることで,受けなかった人に比べて感染リスクを10倍,60歳以上での重症化リスクを18倍低減したとされる3).また,同様に80万人以上の評価では,ブースター接種を受けることで50歳以上の2回接種者と比較して90%の死亡抑制効果が報告されている4).
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