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雑誌目次

雑誌文献

medicina59巻4号

2022年04月発行

雑誌目次

増刊号 フィジカル大全

著者: 徳田安春

ページ範囲:P.7 - P.7

ショパンの法則でフィジカルの熟練度を高める
 エビデンスに基づくフィジカルを意識することはもちろん大切だが,その前提としてフィジカルの熟練度を高めることはもっと重要だ.実際,エビデンス(ある身体所見の尤度比の統計学的有意性)を生成したとする臨床研究論文をよくみてみると,その研究の多くが一般の医師や研修医によって行われた診察データであることがわかる.
 しかし,ある診察法の難易度が高いときには,一般の医師や研修医にとって実施が困難なために,臨床研究の対象にされた場合には検者間不一致率(inter-observer disagreement)が高くなる.この率が高いのは,再現性としての信頼性(precision)の低い検者で行われた研究であることを意味する.そのような研究の結果としての感度や特異度,すなわち検査特性としての正確度(accuracy)をそのまま信用してはならない.信頼性が低いデータだからだ.

第1章 全身

血圧の異常,ショック

著者: 鎌田一宏

ページ範囲:P.10 - P.16

Point
☞血管内の最高動脈圧と最低動脈圧が収縮期血圧,拡張期血圧である.
☞適切なカフを用いる.
☞聴診法,オシロメトリック法のそれぞれのウィークポイントを知る.
☞脈圧やさまざまな血圧差(左右差,上下肢差,平時との差)を適切に評価する.
☞血圧測定時の体位を意識する.

脈拍・心拍の異常

著者: 西原崇創

ページ範囲:P.17 - P.20

Point
☞脈拍と心拍の違いを理解し,脈の量と質の双方を評価する.
☞急性疾患を有する場合,洞性頻脈および洞性徐脈は予後不良のサインである.
☞速脈と遅脈,大脈および小脈の関係を理解する.
☞脈の不正はregularly irregularとirregularly irregularに分けられる.
☞交互脈,奇脈,cannon sound,cannon wave,frog signなど,特徴的な所見を理解する.

呼吸状態・呼吸数・呼吸リズムの異常

著者: 波多野拓也 ,   和足孝之

ページ範囲:P.21 - P.25

Point
☞目に見える呼吸は異常である.
☞呼吸の異常は,重症患者や急変を予測する指標になりうる.
☞呼吸状態は酸素化のみでなく,回数・様式・リズムを評価する必要がある.
☞呼吸様式の観察には,少なくとも60秒程度の確認をしたほうがよい.

体温の異常

著者: 望月礼子

ページ範囲:P.26 - P.29

Point
☞電子体温計や赤外線体温計など,いずれの機器においても体温37.8℃以上は異常であり,発熱の指標となる(LR=4.2〜8.5).
☞体温の異常を感知するのは,体温計の数値だけではない.視診や触診も大切である.
☞患者からの主観的な発熱の訴えは尤度比が高い(LR=5.3).
☞発熱と高体温は異なるものである.セットポイント上昇の原因の有無について,評価しながら診療をする.
☞熱中症は一連のスペクトラムとして捉え,症状悪化を見逃さないようにする.

静脈圧

著者: 白石裕一 ,   栗本律子 ,   的場聖明

ページ範囲:P.30 - P.34

Point
☞頸静脈の波形と圧の推定は右心の評価の第一歩である.
☞右心不全が臓器うっ血,栄養状態との関連で注目されている.
☞頸静脈の見方に慣れるにはエコーと併用するとよい.

意識障害

著者: 小島直樹

ページ範囲:P.35 - P.40

Point
☞意識障害か,それ以外の病態か.例えば失神やめまい,麻痺や感覚障害が単独で生じている症例はしばしば意識障害と混同される.
☞中枢性だけでなく,呼吸や循環などあらゆる問題が意識障害の原因となる.
☞重症度に応じた神経学的診察方法を選択する.特に,緊急時は簡便な迅速診察法を行う.
☞神経所見は,laterality(左右差)の有無に注目する.
☞両側性のアステリキシスは代謝性意識障害を示唆する.

脱水

著者: 鋪野紀好

ページ範囲:P.41 - P.45

Point
☞単独で脱水を診断・除外できる身体所見はない.
☞脱水の評価は必ず複数の身体診察所見の結果で判断する.
☞患者の年齢や性別を考慮し,適した身体診察の選択および解釈を行う.

浮腫

著者: 本村和久

ページ範囲:P.46 - P.50

Point
☞浮腫を見たら,まず分布(全身性か,局所性か)を確認する.
☞浮腫の身体診察は「押す」と「つまむ」だけ.「押す」=圧痕性浮腫(pitting edema)か,非圧痕性浮腫(non-pitting edema)か.「つまむ」=足背第2〜3趾間の皮膚をつまめないStemmer徴候は有効.
☞手背浮腫のRS3PE症候群,口唇浮腫の血管浮腫といった特徴的な浮腫を知る.

肥満,低栄養

著者: 来住知美

ページ範囲:P.51 - P.55

Point
☞body mass index(BMI),ウエスト,ヒップの計測を行い,健康障害をきたしやすい内臓脂肪型肥満の医学的介入に結びつける.
☞Cushing症候群では中心型肥満,多囊胞性卵巣症候群(PCOS)では多毛,ざ瘡などの特徴的な身体所見がある.
☞低栄養では,原因究明につなげる身体所見を意識的に探し,合併する栄養障害に留意する.

黄疸

著者: 横江正道

ページ範囲:P.56 - P.59

Point
☞黄疸は「顔が黄色い」「目が黄色い」「尿が濃い」などで気づかれることが多い.
☞黄疸は,血液中のビリルビンが増加し,皮膚や粘膜に沈着した結果,黄染する症候である.
☞血清ビリルビン値が上昇するにつれて,顔面,粘膜,さらに全身の皮膚の黄染をきたす.

第2章 循環器

心不全

著者: 平島修

ページ範囲:P.62 - P.65

Point
☞心不全は病名ではなく症候群である.
☞それぞれの診察所見が左心不全・右心不全のどのパラメータかを意識する.
☞問診・診察所見から,心不全の病態,原因を推測する.

大動脈弁狭窄症

著者: 須藤博

ページ範囲:P.66 - P.72

Point
☞大動脈弁狭窄症(AS)の診断は,特徴的な収縮期駆出性雑音を捉えることである.
☞特徴的な荒々しい心雑音(“harsh”と表現)を聴いただけで診断がつく.
☞雑音の最強点は,第2肋間胸骨右縁(2RSB)と心尖部を結ぶ“たすき掛け”の領域に広く分布する(どこが最強でもよい).
☞重症ASでは頸動脈は立ち上がりがゆっくりで小さな脈となり(遅脈・小脈),小さな振動を触れる(shudder)ことがある.
☞聴診器を当てれば診断がつくのに,聴診されていない場合が意外に多い.

大動脈弁閉鎖不全症

著者: 山崎直仁

ページ範囲:P.73 - P.77

Point
☞大動脈弁閉鎖不全症(AR)では,拡張期血圧が低下し,脈圧が増大する.
☞ARの各種人名を冠する徴候の多くは,大きな脈圧を反映した身体所見である.
☞軽症ARの雑音を聞き逃さないためには,座位・前屈位で呼気止めを行いながら聴診する必要がある.
☞重症ARでは相対的狭窄のため収縮期雑音が出現し,拡張期雑音と合わせて往復雑音となる.
☞Austin Flint雑音が聴取されたら,ARは重症である可能性が高い.

僧帽弁狭窄症

著者: 藤本卓司

ページ範囲:P.78 - P.84

Point
☞心基部での1音(S1)亢進,特に心房細動でのS1亢進は僧帽弁狭窄症を疑う契機となる.
☞拡張期ランブルは弱く低調な音である.患者を左半臥位にして聴診器のベル型を軽く密着させ,ベル型1つ分(≒1 inch)ずつずらしていく手法(inching)を用いて,意識的に探してゆく.
☞僧帽弁開放音(OS)は主に2音(S2)分裂との鑑別が問題となるが,坐位〜立位で2つの音の間隔が広がる点がS2分裂との明確な違いである.

僧帽弁閉鎖不全症,僧帽弁逸脱症

著者: 安隆則

ページ範囲:P.85 - P.89

Point
☞僧帽弁閉鎖不全症(MR)と他の弁膜症〔大動脈弁狭窄症(AS)や肺動脈弁狭窄症(PS),三尖弁閉鎖不全症(TR)〕との鑑別ポイントをマスターし,診療で毎日実践する.
☞動的聴診(座位,立位,蹲踞)をマスターする.前負荷(左室に入ってくる血液量)を変化させたときの心雑音の変化で,僧帽弁逸脱症(MVP)とtethering MRを鑑別する.
☞汎収縮期雑音の最強点と心尖拍動部位の位置関係から,MVPの部位診断をする.
☞急性MRの収縮期雑音は左房圧の著しい上昇によって漸減性に短くなる.急性MRは,心拡大のない肺水腫で重症,疑ったらすぐに専門医に相談しながら心エコーを実施.原因は腱索断裂,感染性心内膜炎による弁破壊,心筋梗塞後の乳頭筋断裂.
☞初回,必ず胸部X線は2方向から撮り,側面図でストレートバック症候群を見逃さない.

三尖弁逆流症,肺高血圧症,肺血栓塞栓症,深部静脈血栓症

著者: 向井康浩 ,   大門雅夫

ページ範囲:P.90 - P.94

Point
☞右心系疾患では静脈圧上昇などで全身に症状が出現するため,全身のフィジカルアセスメントが重要である.
☞頸静脈は怒張の有無だけでなく,圧変化の性状にも注意して観察する.
☞深部静脈血栓症でも,有痛性青股腫/有痛性白股腫は緊急での対応を要する.

急性心膜炎,心タンポナーデ,収縮性心膜炎

著者: 宮川和也 ,   山崎直仁

ページ範囲:P.95 - P.99

Point
☞心膜疾患のフィジカル所見を解釈するには,最低限の解剖と病態を理解することが必要である.
☞急性心膜炎を疑う場合は,体位や呼吸によって心膜摩擦音と胸部症状が変動することに注意して診察と問診を行う.
☞心タンポナーデではBeckの3徴が有名であるが,臨床で確認すべきフィジカル所見はy谷の浅い頸静脈圧上昇,奇脈,頻脈である.
☞収縮性心膜炎では心膜ノック音,頸静脈の著明なy谷(Friedreich徴候),Kussmaul徴候を確認するが,著明なy谷を意識することが重要である.

感染性心内膜炎

著者: 梁美紗 ,   志水太郎

ページ範囲:P.100 - P.104

Point
☞感染性心内膜炎(IE)は内科の基本疾患であり,全身を診る力が試される.
☞感染性心内膜炎の診察には塞栓所見を見つけること,心不全徴候を見逃さないことが大切である.
☞感染源,合併症の検索も行い,新規の所見が出ないか経時的にも注意深く観察する.

動脈硬化症,先天性血管異常

著者: 山科章 ,   草野良明 ,   荻野均

ページ範囲:P.105 - P.113

Point
☞丁寧な脈の触診に聴診を併用すれば,全身の閉塞性動脈硬化症,大動脈炎症候群,大動脈弁膜症を診断できる.
☞耳朶を斜め下方に走る皺(DELC)は,動脈硬化性疾患を疑う第一歩になる可能性がある.
☞眼底で高血圧性および動脈硬化性血管障害を診る.
☞4つの血圧(収縮期血圧,拡張期血圧,平均血圧,脈圧)を診て,心臓と動脈の障害を考える.
☞顔貌,体型,皮膚,4つの血圧から先天性血管異常を疑う.

第3章 呼吸器

肺炎

著者: 喜舎場朝雄

ページ範囲:P.116 - P.122

Point
☞肺炎の身体診察では,詳細な問診を活かして全身に目を配ることが重要である.
☞胸部聴診では吸気から呼気まで,しっかりと聴いて左右差も意識する.
☞聴診で吸気のどの時期に副雑音のアクセントがあるかを区別して鑑別を進める.
☞患者にも声を出してもらって,一体となって病変を推定する.

COPD,喘息,気胸,縦隔気腫

著者: 皿谷健

ページ範囲:P.123 - P.128

Point
☞慢性閉塞性肺疾患(COPD)の身体所見では視診,触診,打診,聴診をイメージする.
☞視診をマスターする.視診は診断に近づくための多くの情報を与えてくれる.
☞診断は疾患を指示する所見を重ねていくことが重要である.

胸水

著者: 長坂行雄

ページ範囲:P.129 - P.131

Point
☞300〜500 mL以下の胸水貯留は身体所見ではわからない.X線,エコーなどで確認する.
☞打診で貯留部位と量の見当をつけ,触覚振盪(tactile fremitus)で確認する.
☞吸気で胸痛が誘発される胸膜痛(pleuritic chest pain)があれば,滲出性胸水を疑う.
☞打診と触覚振盪を併用すると胸水の増減がその場でわかり,経過をみるのに有用である.

睡眠呼吸障害

著者: 名嘉村敬

ページ範囲:P.132 - P.136

Point
☞閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)の主病態は上気道閉塞であり,「気道の開大=骨組織−軟部組織」をイメージする.
☞単一の所見ではなく,複数の所見を組み合わせてOSAを予測する.
☞骨組織に着目した所見は下顎後退,long face,小顎症などがある.
☞軟部組織に着目した所見は肥満,頸部周囲40 cm以上,巨舌,扁桃肥大,咽頭所見がある.
☞咽頭所見で用いられるmodified MallampatiとFriedman tongue positionにはピットフォールがある.

第4章 消化器・腹部

腹部の診かた

著者: 小澤尚弥 ,   窪田忠夫

ページ範囲:P.138 - P.141

Point
☞視診で得られる情報は多く,腹部所見だけでなく診察時の様子や腹部以外の所見を合わせて判断する.
☞反跳痛は押したときより手を離したときのほうが痛いというだけでは不十分で,離したときの体の反応で判断する.
☞反跳痛の存在と腹膜炎は同義ではなく,腸管炎症や腹腔内出血であっても反跳痛は出現する.

肝臓と脾臓,腹水の診かた—肝硬変を中心に

著者: 中野弘康

ページ範囲:P.142 - P.147

Point
☞肝硬変は主に内科医が診療を任う疾患である.肝臓のみを診るのではなく全身を俯瞰する眼を持ちたい.
☞代償期の肝硬変は無症状であるが,Terry爪,手掌紅斑やくも状血管腫の存在から慢性肝疾患(肝硬変)の存在を疑うことが可能である.
☞肝硬変のフィジカルは合わせ技である.

胆囊・胆管・膵臓の疾患

著者: 鳥居旬 ,   小林健二

ページ範囲:P.148 - P.151

Point
☞急性胆囊炎は右上腹部痛・嘔吐・発熱から想起し,右上腹部の圧痛・Murphy徴候が可能性を上げる.診断には超音波検査を併用する.
☞急性胆管炎は症状や身体診察のみでの診断は困難だが,右上腹部痛やMurphy徴候が生じる場合がある.
☞急性膵炎は上腹部痛で発症し,発熱・腹膜刺激症状へと進行する.皮下出血斑を生じる場合があるが,頻度は低い.

直腸診

著者: 成田雅

ページ範囲:P.152 - P.157

Point
☞直腸診の適応と禁忌を十分理解し,その必要性を患者に説明する.
☞患者に対する敬意を忘れない.直腸診を拒否された場合は施行しない.
☞適応と禁忌を踏まえて,可能と判断した場合は積極的に行う.
☞準備を万全にし,手順を守り,チェックポイントを忘れない.
☞正常所見を理解する 異常所見があれば上級医と一緒に診察する.

後腹膜スペース・腰背部・腹壁・胸壁の診かた

著者: 上田剛士

ページ範囲:P.158 - P.162

Point
☞腹腔内深部や後腹膜の病変を直接診察することは困難だが,腸腰筋試験や閉鎖筋試験が重要な情報を与えてくれる.
☞閉鎖孔ヘルニアはヘルニア囊を視認することはできないが,Howship-Romberg徴候やHannington-Kiff徴候があれば強く疑うことができる.
☞hooking maneuverはslipping rib症候群の診断に診断に有用である.
☞Carnett試験が陽性であれば腹壁疾患を疑う.ACNESではpinch試験も陽性となる.

第5章 感染症

咽頭痛

著者: 大和田裕介 ,   柳秀高

ページ範囲:P.164 - P.171

Point
☞咽頭痛はcommonな主訴の1つであり,大半が感冒や急性上気道炎であるため,安易に抗菌薬を投与しない.
☞killer sore throat,red flag signを押さえ,緊急疾患の可能性を見逃さないことが重要である.
☞咽頭痛で嚥下時痛に乏しい場合,急性冠症候群(ACS)や大動脈解離が隠れていることもある.

旅行者感染症

著者: 畑中志郎 ,   中村造

ページ範囲:P.172 - P.175

Point
☞旅行者感染症は疾患特異的な身体所見は少なく,医療面接や複数の身体所見の組み合わせから鑑別を考える.
☞デング熱の紅斑やリケッチア症の刺し口など皮疹から診断に結び付くことがあるため,全身くまなく診察することが必要である.

発熱と皮疹

著者: 岩浪悟 ,   九鬼隆家

ページ範囲:P.176 - P.181

Point
☞皮疹を言葉で具体的に記述/描写できるようになることが鑑別の助けとなる.
☞皮疹を4つに分類したアルゴリズムで大まかに鑑別を進めることができる.
☞発熱を伴う皮疹を診た場合,キラーSMARTTTを鑑別として挙げる.

第6章 血液・腫瘍

貧血

著者: 野溝崇史

ページ範囲:P.184 - P.186

Point
☞眼瞼結膜蒼白は眼瞼結膜の縁と奥を比べることがポイントである.
☞少量の血液でヘモグロビン値を評価できるカラースケールがある.
☞貧血を診断するアプリが開発されてきている.

リンパ節腫脹

著者: 萩原將太郎 ,   島原立樹

ページ範囲:P.187 - P.191

Point
☞リンパ節腫脹は,血液疾患だけでなく感染症,炎症性疾患など広い領域にわたる症状である.
☞正常リンパ節は通常1 cm以下で弾性であるが柔らかい.
☞1 cmを超えるリンパ節は異常と考える.1 cm以内でも鎖骨上窩のリンパ節は悪性腫瘍の可能性を考える.
☞触診する部位は,顎下,前頸部,後頸部,鎖骨上窩,腋窩,肘関節周囲,腹部,鼠径部,大腿,膝関節周囲など全身にある.
☞リンパ節腫脹には安易な抗菌薬投与を行うべきでない.診断のゴールドスタンダードは生検による「病理診断」である.

第7章 膠原病・筋骨格

関節リウマチ

著者: 岩波慶一

ページ範囲:P.194 - P.199

Point
☞問診による情報と身体所見を統合して関節炎の分布を確認する.
☞関節の診察は,患者に力を抜いてもらい関節裂隙の軟部組織の腫大を意識しながら行う.
☞リウマトイド結節や特徴的な変形の存在は診断に有用である.
☞爪や皮膚所見も確認し,他疾患の鑑別やオーバーラップ症候群の検索を行う.

全身性エリテマトーデス(SLE),強皮症(SSc),混合性結合組織病(MCTD)

著者: 猪飼浩樹

ページ範囲:P.200 - P.208

Point
☞全身性エリテマトーデス(SLE)では皮膚病変を含め多彩な全身症状をきたす.多くの診察所見や生じうる臓器障害に習熟し,SLEを疑えるかどうかが重要である.
☞強皮症(SSc)においては,①皮膚,②Raynaud現象,③爪の3つを意識して診察することが必須である.
☞nail foldの血管を評価することは必須の手技である.

多発性筋炎,皮膚筋炎,抗ARS抗体症候群

著者: 吉見竜介

ページ範囲:P.209 - P.212

Point
☞多発性筋炎,皮膚筋炎,抗ARS抗体症候群ではさまざまな臓器に症状が出現するため,全身のフィジカルアセスメントが重要である.
☞皮膚の視診では,全身の皮膚をみて炎症性筋疾患に特徴的な皮疹を探す.
☞胸部の聴診では,聴診器にて捻髪音がないかどうか調べて間質性肺炎の早期発見に努める.
☞徒手筋力テストでは,体幹や四肢近位筋に優位な筋力低下がないか検索する.

手根管症候群,胸郭出口症候群

著者: 辰巳徹志

ページ範囲:P.213 - P.218

Point
☞手根管症候群は手のしびれを生じる疾患のなかでも頻度の高い疾患であり,手のしびれの診察をする場合は鑑別に考える必要がある.
☞単独の症状や徴候で診断することは困難であるが,いくつかの所見や徴候が陽性であれば手根管症候群である可能性が高くなる.
☞手根管症候群をより確実に診断するためには神経伝導速度検査を行い,総合的に判断することが望ましい.
☞胸郭出口症候群(TOS)は動脈性,静脈性,神経性に分類できるが,神経性のものが大部分を占める.
☞神経性TOSの多くは客観的所見に乏しいことが多いが,Roos testや上肢下方牽引テストが診断に役立つ.
☞神経性TOSのなかでT1優位の腕神経叢下神経幹麻痺を生じる疾患群があり,母指球筋萎縮が特徴的である.

頸椎・腰椎疾患

著者: 林聖也

ページ範囲:P.219 - P.222

Point
☞頸椎・腰椎疾患を評価する前に類似の症状をきたす重篤疾患の有無につき評価する.
☞Jackson test, Spurling testは愛護的に行う.
☞straight leg raising testも愛護的に行いつつ,疼痛の出現様式に注意して評価する.
☞局在を把握し問題のある神経のレベルを推定する.

肩関節疾患

著者: 斉藤究

ページ範囲:P.223 - P.227

Point
☞患者の「肩が痛い」は解剖学的にどの部位が痛いのか考えながら診察と詳細な触診を進め,エコー下に圧痛点の触診を行うことで発痛源となる組織を絞り込む.
☞可動域制限は自動と他動で観察し,疼痛の出方も含めて鑑別する.他動的に可動域制限がなければ腱板断裂や神経根障害,末梢神経障害,腱板断裂,筋膜性疼痛症候群を考える.
☞他動的にも可動域制限が見られれば変形性肩関節症や凍結肩,筋膜性疼痛症候群を考える.
☞筋膜性疼痛症候群はあらゆる病態に併存して起こりうる.肩周囲の筋に筋硬結と圧痛を触診し,トリガーポイントを見つける.トリガーポイントへの生食によるハイドロリリースは即時的に痛みを改善し,可動域も広がる.
☞肩の痛みは肩甲上腕関節だけを見ていてはいけない.肩甲胸郭関節,鎖骨,体幹,股関節などの可動域制限は肩甲上腕関節のストレス要因となり,痛みの原因となる.

反応性関節炎

著者: 大可直哉 ,   賴島愛 ,   吉田雄介

ページ範囲:P.228 - P.232

Point
☞中〜大関節主体の非対称性少関節炎で反応性関節炎を疑う.
☞先行感染・炎症性腰背部痛の病歴聴取の他,腱付着部炎,指趾炎,皮疹を確認する.
☞仙腸関節炎の有無はthigh thrust test,Patrick's test(FABER test),Gaenslen's testなどで評価する.

血管炎,リウマチ性多発筋痛症

著者: 松原秀史 ,   岸本暢將

ページ範囲:P.233 - P.237

Point
☞血管炎の症候はサイトカインによる全身症状(発熱,倦怠感,関節痛,炎症反応上昇など),および血管壁の炎症による末梢組織の虚血,または血管の破綻による症候を呈する.
☞大血管炎では血管壁の炎症による虚血や破綻症候は進行しなければ出ないため,非特異的な全身症状のみであることもあり,感染症,悪性腫瘍や薬剤アレルギーが除外された不明熱の原因として想起することが重要である.
☞肩関節周囲の構造は複雑なので,解剖を意識して触診することが重要である.

痛風・偽痛風・代謝内分泌疾患による骨関節疾患

著者: 須藤航

ページ範囲:P.238 - P.241

Point
☞「熱源不明」の発熱患者では,関節痛の訴えがなくても積極的に関節炎の所見がないか探しに行く.
☞痛風による慢性関節炎では関節リウマチと誤診されることがあり,痛風結節などの所見がないか注意する.
☞糖尿病では,多彩な骨関節症状を合併しうる.

第8章 内分泌・代謝

甲状腺疾患

著者: 石井大太

ページ範囲:P.244 - P.248

Point
☞甲状腺機能異常の場合,全身に症状が出現するため全身のフィジカルアセスメントが必要である.
☞側面からの視診により輪状軟骨と胸骨上切痕を結んだ線が前方に凸であれば甲状腺腫大が示唆される.
☞甲状腺機能亢進症を疑う場合,甲状腺の直上,両側頸部で聴診を試み,甲状腺のbruit,頸動脈のbruit,静脈コマ音を確認する.

視床下部・下垂体・副腎疾患

著者: 多和田哲郎 ,   仲里信彦

ページ範囲:P.249 - P.254

Point
☞Cushing症候群を疑い,薄い皮膚,出血斑,中心性肥満,皮膚線条,骨粗鬆症の所見を認めたとき,その可能性が高まる.
☞Cushing症候群を疑うが,全身性肥満,皮膚の厚さが正常,満月様顔貌ではない場合には,その可能性は低くなる.
☞先端巨大症の患者は自ら特徴的な顔貌を訴えることは少ない.心血管疾患や糖尿病,消化管疾患で受診したときに,その特徴的な顔貌から先端巨大症を疑えるかどうかである.
☞突然発症の頭痛や意識障害という主訴に対して,下垂体腫瘍が画像上疑われたときには下垂体卒中の可能性も考慮する.

遺伝性代謝疾患—ヘモクロマトーシス,Wilson病など

著者: 佐田竜一

ページ範囲:P.255 - P.260

Point
☞遺伝性代謝疾患は,複数臓器に異常がある際に疑う.
☞ヘモクロマトーシスは臓器への鉄沈着により30〜40歳台で生じ,Wilson病は臓器への銅沈着により5〜35歳で生じる.
☞貧血,肝脾腫,爪の変化などの所見を意識する.

膵内分泌疾患

著者: 野田香奈子 ,   大久保佳昭

ページ範囲:P.261 - P.265

Point
☞糖尿病では,血管障害,神経障害(知覚神経,運動神経,自律神経)をきたすことから足趾をはじめとした全身の身体診察が重要となる.
☞糖尿病では多発神経障害は足趾や足底部の知覚障害から発症し,徐々に上方へ進行する.
☞糖尿病では,潰瘍が生じ,感染症が合併し重篤化すると下肢切断などの転帰をたどるため,血管障害,神経障害の早期発見が重要となる.
☞糖代謝障害では皮膚病変をきたすことが多く,糖尿病の診断のきっかけになることもある.また血管障害,神経障害を疑うきっかけにもなりうる.

ビタミン・微量元素欠乏症

著者: 篠浦丞

ページ範囲:P.266 - P.271

Point
☞中心静脈栄養患者や消化管術後患者だけでなく,高齢者や神経因性食欲不振患者などにおける微量元素欠乏症に注意する.
☞微量元素(亜鉛,銅,セレン)欠乏は特有な所見に乏しく,リスク群においてまず疑うことが重要.

第9章 腎臓・泌尿器

尿毒症,腎不全

著者: 藤島理恵 ,   谷澤雅彦

ページ範囲:P.274 - P.278

Point
☞腎不全による身体所見の異常は全身に出現し多岐にわたる.
☞腎不全の原疾患を特定することは時に困難を極めるが,top to bottomの診察をすることでヒントを見つけられる可能性がある.
☞腎不全の患者において体液評価は必須である.
☞時に特異的なものである皮膚所見に注目してみよう.

電解質異常

著者: 五嶋由紀子 ,   竹内靖博

ページ範囲:P.279 - P.283

Point
☞さまざまな症状や身体所見から電解質異常を想起し,確認することが大切である.
☞電解質異常に潜在する原因,背景となる病態について検討・検索が必要である.
☞低カルシウム血症や低マグネシウム血症でみられるテタニーを確認する身体所見としてはTrousseau signが感度・特異度ともに高い.

第10章 脳神経・精神

脳神経の診かた

著者: 小野正博

ページ範囲:P.286 - P.291

Point
☞視野の診察を省略しない.
☞間接対光反射が暗くて見えないとき外側から弱い光を入れると見やすくなる.
☞一側の視力低下があるときswinging flashlight testを行う.
☞散瞳を伴う動眼神経麻痺は脳動脈瘤を疑う.
☞Wallenberg症候群の診断上,顔面の痛覚や角膜反射は重要である.

めまい

著者: 城倉健

ページ範囲:P.292 - P.298

Point
☞中枢性めまいの鑑別のために,神経学的診察でめまい以外の神経症候を探す.
☞末梢性めまいの鑑別のために,Frenzel眼鏡を用いて特徴的な眼振を探す.
☞眼振の診察は中枢性めまいの鑑別にも役立つ.

けいれん

著者: 宮城哲哉 ,   稲福徹也

ページ範囲:P.299 - P.303

Point
☞「けいれん」という症状への初期診療は定型的に行う.
☞初期対応の次に,「けいれん」の原因検索を行う.
☞けいれんが急性症候性発作と非誘発性発作のいずれなのかを検査と一通りの診察で判別する.
☞非誘発性発作がてんかん性か非てんかん性か判別するために必要な項目がある.

筋力低下

著者: 難波雄亮

ページ範囲:P.304 - P.310

Point
☞筋力低下の部位で,病巣を推測する.
☞正しい筋力評価の方法を習得する.
☞器質的疾患と非器質的な筋力低下を区別する.
☞運動ニューロン疾患を疑うべき筋力低下を知る.

協調運動障害,運動失調

著者: 菊本東陽

ページ範囲:P.311 - P.314

Point
☞協調運動障害,運動失調は,上肢,下肢,体幹など全身に症状が出現するため,全身のフィジカルアセスメントが必要である.
☞運動失調は,日常生活活動(activities of daily living:ADL)に大きく影響することから,問診によってADLのどのような場面で支障をきたしているのかを確認する.
☞運動失調の検査にあたっては,姿勢や歩行の観察,四肢の一般的検査によって運動失調の有無を確認したあと,各症状の検査に移行し,どんな症状がどの部位に生じているのかを確認する.
☞症状の経時的な変化について検討するために,ICARS(International Cooperative Ataxia Rating Scale),SARA(Scale for the Assessment and Rating of Ataxia)などの運動失調の重症度スケールを併用する.

感覚異常

著者: 岩崎靖

ページ範囲:P.315 - P.319

Point
☞患者の訴える感覚異常はさまざまであり,問診でその性状や範囲を明らかにする必要がある.
☞感覚異常の分布から,障害部位を推定することが可能である.
☞障害部位,鑑別すべき疾患を念頭に置き,系統的に神経学的診察を行う必要がある.

脊髄・馬尾障害

著者: 原瀬翔平 ,   安藤哲朗 ,   福武敏夫

ページ範囲:P.320 - P.323

Point
☞脊椎・脊髄疾患では運動,感覚,反射の所見を系統的,かつ的確に評価し高位診断を行う.
☞馬尾症候群は,間欠性跛行が特徴的な症状である.

歩行の異常

著者: 西垂水和隆

ページ範囲:P.324 - P.330

Point
☞神経診察の1つとして忘れないようにし,診察室に入るときなど自然の状態を観察する.
☞歩行の観察のポイントを把握して,全体像以外にも個別にチェックする.
☞神経疾患だけでなく,筋骨格系疾患,疼痛疾患,精神疾患などの診断のヒントになる.

深部腱反射,病的反射

著者: 黒川勝己

ページ範囲:P.331 - P.336

Point
☞腱反射を正しく評価するためには,まず何より適切に腱反射を出す技術が必要である.
☞腱反射の一般的なポイント(適切な肢位,適切な筋緊張,適切な叩打,適切な道具)を知る.
☞上腕二頭筋反射,上腕三頭筋反射,膝蓋腱反射およびアキレス腱反射を出せるようにする.
☞足底反射で,伸展型足底反応を示した場合,Babinski徴候陽性と呼ぶ.
☞Babinski徴候は病的反射であるが,Wartenberg反射陽性は病的反射ではない.

認知機能低下

著者: 和泉唯信 ,   高原実香 ,   丸山博文

ページ範囲:P.337 - P.340

Point
☞認知機能低下はあらゆる年齢層で生じその原因となる疾患は多いが,高齢者においては認知症疾患が中心になる.
☞認知症疾患の原因疾患は多い.鑑別のためには認知機能検査,血液検査,画像検査を実施するが,まずは診察によって原因疾患を絞り込むことが重要である.
☞認知症の診察においては問診,神経学的診察が重要である.

髄膜刺激徴候,頭蓋内圧亢進徴候

著者: 立花久大

ページ範囲:P.341 - P.345

Point
☞髄膜炎診断の際,複数の髄膜刺激徴候の検査をしたほうがよい.
☞髄膜刺激徴候が陰性でも病歴,身体所見を考慮に入れ髄膜炎の可能性を検討する.
☞自発性網膜静脈拍動消失,うっ血乳頭は頭蓋内圧亢進を示唆する.
☞自発性網膜静脈拍動消失は健常人,黒内障でもみられることがあるので注意する.
☞くも膜下出血診断の際,項部硬直陽性の場合可能性は高いが,陰性でもくも膜下出血は否定できない.

振戦

著者: 内原俊記

ページ範囲:P.346 - P.350

Point
☞振戦そのものの性状よりも,それが起こってくる状況把握がよりよい診断治療につながる.
☞不随意運動のとらえ方は専門家間で異なり,診断名との対応はしばしば乖離する.
☞診断名だけでなく,その性状を言語化して共有することで診断治療の質は向上する.

第11章 その他

外傷

著者: 坂本壮

ページ範囲:P.352 - P.355

Point
☞JATEC® に則り,くまなく触診せよ!

聴力低下,耳鳴,耳漏

著者: 須藤敏

ページ範囲:P.356 - P.361

Point
☞聴力低下は高齢者ではしばしば見逃されている疾患だが,道具を用いない簡便な検査(ささやき声検査,指こすり検査)で,聴力低下を正確に検出できる.
☞耳鳴のほとんどは加齢性難聴に起因するが,そうでない場合もあり,苦痛の強い(耐え難い)耳鳴か否かを診断する.
☞重度の耳鳴は,うつ・不安・不眠などの精神障害を伴うため,精神科的,心療内科的なアプローチを検討する.
☞耳垢塞栓や中耳炎などの治療により耳鳴が軽快する疾患もあり,耳の診察で見逃さないようにする.
☞聴力低下,耳鳴,耳漏の診察では,耳では鼓膜のみならず耳介や外耳道を,さらに顔面運動を観察する.めまいを伴うときは眼振を観察する.
☞聴力低下,耳鳴,耳漏の診療ではポイントを押さえた病歴聴取が重要である.

充血,眼底疾患

著者: 石岡みさき

ページ範囲:P.362 - P.365

Point
☞結膜炎などの眼科領域の症状が全身投与薬の副作用として出ることがある.
☞眼瞼に限局した圧痛があれば麦粒腫か急性霰粒腫と診断できる.
☞圧痛なく,眼脂,球結膜と瞼結膜双方の充血を伴えば結膜炎と診断できる.
☞眼表面の傷はフルオレセイン染色をするとわかりやすい.
☞麦粒腫,霰粒腫,結膜炎,眼表面の傷以外の充血は眼科受診が望ましい.

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目次

ページ範囲:P.2 - P.5

索引

ページ範囲:P.366 - P.374

購読申し込み書

ページ範囲:P.376 - P.376

次号予告

ページ範囲:P.377 - P.377

奥付

ページ範囲:P.378 - P.378

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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