文献詳細
文献概要
増刊号 フィジカル大全
扉
著者: 徳田安春1
所属機関: 1群星沖縄臨床研修センター
ページ範囲:P.7 - P.7
文献購入ページに移動ショパンの法則でフィジカルの熟練度を高める
エビデンスに基づくフィジカルを意識することはもちろん大切だが,その前提としてフィジカルの熟練度を高めることはもっと重要だ.実際,エビデンス(ある身体所見の尤度比の統計学的有意性)を生成したとする臨床研究論文をよくみてみると,その研究の多くが一般の医師や研修医によって行われた診察データであることがわかる.
しかし,ある診察法の難易度が高いときには,一般の医師や研修医にとって実施が困難なために,臨床研究の対象にされた場合には検者間不一致率(inter-observer disagreement)が高くなる.この率が高いのは,再現性としての信頼性(precision)の低い検者で行われた研究であることを意味する.そのような研究の結果としての感度や特異度,すなわち検査特性としての正確度(accuracy)をそのまま信用してはならない.信頼性が低いデータだからだ.
エビデンスに基づくフィジカルを意識することはもちろん大切だが,その前提としてフィジカルの熟練度を高めることはもっと重要だ.実際,エビデンス(ある身体所見の尤度比の統計学的有意性)を生成したとする臨床研究論文をよくみてみると,その研究の多くが一般の医師や研修医によって行われた診察データであることがわかる.
しかし,ある診察法の難易度が高いときには,一般の医師や研修医にとって実施が困難なために,臨床研究の対象にされた場合には検者間不一致率(inter-observer disagreement)が高くなる.この率が高いのは,再現性としての信頼性(precision)の低い検者で行われた研究であることを意味する.そのような研究の結果としての感度や特異度,すなわち検査特性としての正確度(accuracy)をそのまま信用してはならない.信頼性が低いデータだからだ.
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