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文献詳細

雑誌文献

medicina59巻4号

2022年04月発行

文献概要

増刊号 フィジカル大全 第2章 循環器

僧帽弁閉鎖不全症,僧帽弁逸脱症

著者: 安隆則1

所属機関: 1獨協医科大学日光医療センター心臓・血管・腎臓内科

ページ範囲:P.85 - P.89

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Point
☞僧帽弁閉鎖不全症(MR)と他の弁膜症〔大動脈弁狭窄症(AS)や肺動脈弁狭窄症(PS),三尖弁閉鎖不全症(TR)〕との鑑別ポイントをマスターし,診療で毎日実践する.
☞動的聴診(座位,立位,蹲踞)をマスターする.前負荷(左室に入ってくる血液量)を変化させたときの心雑音の変化で,僧帽弁逸脱症(MVP)とtethering MRを鑑別する.
☞汎収縮期雑音の最強点と心尖拍動部位の位置関係から,MVPの部位診断をする.
☞急性MRの収縮期雑音は左房圧の著しい上昇によって漸減性に短くなる.急性MRは,心拡大のない肺水腫で重症,疑ったらすぐに専門医に相談しながら心エコーを実施.原因は腱索断裂,感染性心内膜炎による弁破壊,心筋梗塞後の乳頭筋断裂.
☞初回,必ず胸部X線は2方向から撮り,側面図でストレートバック症候群を見逃さない.

参考文献

1)Constant J:Bedside Cardiology, 4th ed, Little Brown and Company, 1993
2)Freed LA, et al:Prevalence and clinical outcome of mitral-valve prolapse. N Engl J Med 341:1-7, 1999
3)Wada H, et al:Rupture of the anterolateral papillary muscle caused by a single diagonal branch obstruction. Circ J 66:872-873, 2002

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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